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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
第二章:違和感
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荒れる王皇貴族


 遅くなってすみません。

 更新です。




 「って事が有ったんだよ」



 さっきの風紀会室で行われた会話について2人に話すと、各々渋いカオをしていた。

 まぁ、片方は実の妹で片方は幼少期から自分に付いてるメイドだ、それをアバズレとか言われたら文句の1つや2つも本来なら出るだろう。


 だけど、レオポルドにせよストゥムにしろやはり思うところは有ったらしい。

 特にクソ野郎との話が出た時には2人共カオが一瞬怒りのそれになってたし、そりゃ2人からすれば片や実の妹を片や幼馴染みを誑かされたんだ、そっちに対して怒りの感情が出てくるのは当然だろうな。


 まぁ、それに関係無く全部話し終えると、レオポルドの取り巻きの1人が怒りのまま感情を爆発させた。



 「なんたる堕落!ビニアン皇女は自身の立場をお忘れなのか!!

 レオポルド皇子!学園から連絡が行くという話ですが、むしろ皇子からもご連絡為された方がよろしいかと!!

 最近のビニアン皇女の堕落っ振りは目に剰ります!!」



 そんな怒りを表に出されたからか、今度はストゥム側からも声が挙がる。



 「そちらのマハラ帝国の方のおっしゃる通りですストゥム殿下!最近のあのメイドの行動は度が過ぎています!!

 ストゥム殿下がお優しいのを良いことにあの女めは本来自身が行わなければならない下女の役割を放棄しています!聞いたところによれば、今のストゥム殿下はご自身のことを殿下ご自身がやっているそうではないですか!!

 なんの為の下女なのか!!

 ストゥム殿下!我々も本国へと連絡を取り、殿下自らが即刻あの女の処遇に対する要求をせねば!!」



 なんと言うか、そこからマハラ帝国の獣人族達とアカバ王国側のエルフ族達は各々の陣営に分かれて各々の見解を語り合い、そしてサクラ共和国への批難までし始めた。

 当然己等の主を放り出して、だ。


 流石に彼等の言動はとても苛烈で過激な物だから、本来は上に立つ者として彼等を押さえなければならない筈のレオポルドとストゥムだったが、しかし今回の2人は腕を組んで唸るだけだった。


 周りが見えなくなるほどかなり悩んでる様子だ。

 だから助け船というか、今なら言いたいことをスッと言えると思い言うことにした。



 「実際あの女共はもうダメだと思うぞ。自分の家族や国の事や自分の立場なんて物が完全に頭から抜け切ってる。

 ストゥムのメイドについては、こうやって話し合うようになった際にも言ったよな。あのメイドは替えた方が良いって。


 今回の他学年との行事がキッカケになっただけで、遅かれ早かれこうなってたと思うぞ」



 言い終わると、それぞれタイミングの差は有れど、頭を抱えて机に突っ伏した。



 「何故…、何故こんな事になったのだビニアンよ……」


 「ディア…、昔の聡明で僕を導いてくれていた君は何処へ……」



 それぞれの王皇貴族達の語り悩む姿を肴に、俺は淡々と昼飯を食った。



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