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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
第五章:強化期間・後編
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大山ダンジョンⅤ


 しかし刺した感覚は無く、視線だけ下に向けて見れば、透明な腕が俺の腕を掴んでいた。


 物理的に掴めないのならばと、魔力を纏わせ再び刺したが、しかしそれでも効いた様子は無く、そのまま空中へと持ち上げられ、目の前の湖目掛けて投げられる。


 トラトトの能力で水面を俺にとっての地面へと換え、水面に膝立ちして水の左腕を水面へと突っ込む。そして下の湖の水を水の左腕へと吸い上げ、その圧その強度を腕の形を保ったまま上げていき、湖の水位が5センチほど下がったところで水面を蹴りスァールァドークへと殴り掛かる。


 不思議なことに、俺が水面の水を吸っている間、スァールァドークからは一切の動きが無かった。


 スァールァドークへと迫り、水の腕で殴る。

 しかしその直前に見えない何かで防がれ、今度は右側から殴られ左側へと飛ばされる。


 俺の攻撃は届かず、スァールァドークからの攻撃は俺へと届く。

 魔王やイギライアやラウムのように空間を操り防いでる訳ではない。何故なら奴等の攻撃は魔力を用いて攻撃すればその防御を突破出来るから、

 結界を殴っている感じでもない。胸倉を掴まれた時、今殴られた時に感じたのは、確かに動物的な柔らかさを持った拳だった。


 訳がわからない。

 だが、魔力でどうすることも出来ないとなれば、それはつまり俺の知らない力を用いた物かもしれない訳だ。


 もしかしたら、最初に肩に手を置かれたのも、スァールァドーク本人ではなくこの見えない何かだったのかもしれない。



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