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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
第五章:強化期間・後編
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渓谷迷路Ⅱ


 下る。下る。下る。

 どの辺かもわからず下り坂を頼りに渓谷の底を目指して下る。


 途中、転移の魔法陣も在った。在ったがそれには乗らず、自力で下る方が俺達の精神衛生上良かったため魔法陣には乗らず、下れてると思い込み突き進んだ。


 自力で下る方が精神衛生的に良いのは、もしも魔法陣に乗りその行き先がこれまで歩いて来た道だった場合、確実に心が折れるだろうことは想像に容易かったからだ。


 他2人がどう考えたかはわからないが、少なくとも俺はそんな風に思っていた。だから確実に進んでいると思える自分の足で進むことを選んだ。



 下る。下る。下る。

 何処が目的地かもわからず下る。


 休憩は当然何度か挟んだ。しかしその時間は次第に延びて行き、休憩に入るまでの間隔も短くなって行き、今はほとんど1時間に1回1時間以上も休憩している。


 心にヒビが入るような音が何処かから聴こえた気がした。

 それは俺の心の音だったのか、それとも水帝なのか先代総帝なのか。

 此処でこうなる前のことを思うと、もしかしたらヒビの入ったような音の発生源は俺なのかもしれない。俺は今まで心に余裕が有った。だから帝2人の心が先に折れていたとしてもそれを知覚出来なかったんじゃないかと思う。もしも俺以外の音なら、十中八九今の音は先代総帝だろうが……いや、こんなことを考えるのは不毛だ。意味が無い。別のことを考えよう。



 ここまでずっと歩き続けて、確実に精神的にかなり追い詰められている。

 いつ目的地に着くかもわからず、閉鎖的空間に居続けてるから余計に精神が滅入って疲れやすくなっている。


 これを前提に、ここまでを振り返りこれからの攻略の続きを考えよう。



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