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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
第五章:強化期間・後編
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乱戦Ⅱ


 体感3時間もの間、俺達は戦い続けた。

 2時間を超えた辺りで先代総帝が膝を着き、それを庇おうとした水帝も同じように共倒れになりそうなのを偶然視界に捉え、今は仕方なく俺が展開した幾重にも重なった水の結界の中に閉じ込め、結局この量の魔物を俺は1人で処理していた。


 水帝はともかく、先代総帝についてはこれ幸いと堂々と結界内で横になり寝ようとしていた。しかしこの魔物の群れの処理をしていればその事を突っ込むことも出来ず、結界を消そうか悩んだ。


 逆に水帝は静かに座り、瞼を閉じて大きく深呼吸をしているようだった。

 しかしこちらは先代総帝とは違い、学園で習う魔力回復促進の格好だったため、こちらはまだまだ戦うつもりのようだった。



 そんなことを視界の端で捉え、先代総帝へのちょっとした怒りと失望感を胸の内で育てながら、終わる気配の無い魔物の襲撃を撃退する作業に集中し直す。


 最初は中型ほどの大きさの魔物の群れだった。

 それが大型中心になり、小型中心になり、大型中型小型の混合の魔物の群れとなり、今は小型動物ほどの大きさの極小型の魔物の群れへと切り替わっていた。


 あの水のダンジョンの地獄を『絶対に何が何でも殺してやる』のような意思を感じる襲撃だとすれば、このダンジョンは『どう攻めれば仕留められるか』と観察と実験を繰り返されているような意思を感じる襲撃だった。ダンジョンに意思と呼べるような物が有るかどうかはわからないが。


 そんな極小型の魔物の群れは、いよいよ特大型と大型と中型と小型と極小型の大きさだけで5種類に亘る様々な魔物の襲撃へと移行した。

 まさに水のダンジョンの地獄の再来だ。本当に勘弁してほしい。


 全ての魔物の処理を身体能力だけでは難しくなっていく。

 だから最終手段と言える方法を試行することにした。



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