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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
第五章:強化期間・後編
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それぞれの出立


 今、俺、水帝、先代総帝は門の外で門と向き合うように、炎帝、土帝は門の外で門を背に向かい合っている。


 俺達が出立しようとした所に走って他帝2人が現れたというところだ。



 「結局最後まで聞かなかったけど、次のダンジョンは何処に在るんだいサース君?」



 挨拶もそこそこに、一通り話し終えたタイミングで炎帝が聞いてきた。

 水帝と先代総帝も気になってたとばかりに顔を向けて来たため、肩を竦めて大雑把な方角だけ話す。



 「方角だけを言えば旧首都方面だ。それがあの廃城なのか、それとも更にその先に在るのかはわからないが、この前のダンジョンがこの首都の北門から約5日だったからそれ以上は掛かるだろうな」


 「何故ダンジョンの場所がわかるのかは……」


 「あんたなら理由がある程度わかるだろ」


 「そういうことだよな……」



 肩を落とし落ち込んだ様子を見せた炎帝だったがすぐに頭を上げ、水帝と先代総帝へと激励を送った。


 土帝も炎帝に続いて水帝と先代総帝へと激励を送ったが、俺には何も無かった。


 1週間前の戦り合いで土帝の俺への態度は物凄く固い。というか完全に嫌われたという感じだ。見方を変えれば拗ねてるか距離感を計りかねてるか、そんな様子だ。


 まぁ、激励が欲しいわけでは無いし、そもそも土帝の様子がどうしたという感じだからどうでも良い。


 帝達の会話が終わったところで何も言わずに帝達に背を向ける。

 それだけで俺の意思は伝わったらしく、会話もそこそこに切り上げた。



 「取り敢えずまずは旧首都の入口まで転移で移動する。そこでどの方角へ進めば良いかを確認して、そこから本格的な移動を始める。


 先に行く。遅れれば置いて行くからそのつもりで」



 言いたいことを言って転移する。

 そしてコンパスを取り出し方角を確認する。


 方角は廃城の方を指していた。

 ダンジョンの場所が廃城内なのか、その先なのかは定かじゃないが、もしかしたらこの旧首都が再び栄えるかもしれないと思い、廃城を眺める。


 ここにも約1ヶ月振りに来た。

 廃城に変わった様子は無く、廃城なのに厳かな雰囲気で威圧感を相変わらず放っている。


 そんな風に物思いに耽っていると、水帝と先代総帝が転移してきた。



 「来たな。じゃあ走るぞ」



 水帝が若干既に疲弊しているかのように見えたが、それを無視して、取り敢えず廃城を迂回するルートを走り始める。


 その後ろを少し遅れて水帝を抱えた先代総帝が走っていた。

 何故そんな体勢なのかは定かじゃないが、本人達が良いのならそれで良いだろう。


 それから3日ほど、転移してきた場所から見て廃城の方角その先へと走り続けた。



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