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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
第四章:強化期間・前編
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▼side Another act3:捜す


 魔王はサースと別れたあと、魔界の部下達へしばらく人界で捜し物をすると言って即座に人界へ転移、その後はサース達の住む大陸の東端へと移動し、背中に堕天使を思わせる鴉の翼のように黒い鳥の翼を出して宙へと翔び上がった。


 魔王がこうしてサース達の住む大陸の外へと出たのは実に約1400年振りだ。何故それほどまでの時が経っているかと言えば、彼が駄竜と呼ぶ第四のドラゴン・空間のラウムのことが大きく関係していた。


 第三の竜イギライア・ガーミシリオンの翼と脚を第四の竜ラウムが喰ったのは1500年前。当時イギライアがトカゲに翼と脚を喰われたことを察知するのに、魔王を含め天界側は遅れた。

 その結果、彼女は飛ぶための翼も歩くための脚も失くし、現在サース達の住む大陸の東端魔王が飛び立った場所にて倒れていた。


 それを発見したのが魔王で、イギライアは魔王の存在を確認した瞬間、詳しい経緯を彼女は話すことはなくただ一言、「叶うことなら捜さないで」と告げ転移で姿を消した。

 当然魔王を含め天界側は彼女の意味不明な発言と行方を100年という時間を掛けて捜した。

 しかし見つかることはなく、捜査は中断された。



 それから1400年経った今、魔王は再び彼女の捜索に乗り出した。

 理由は当然、彼女が何故姿を消したのか。その原因究明だったが、では何故1400年も経った今頃ということになる。


 その理由がサースの産み出したセスフンボスと宝物庫だった。


 両方第四の竜・空間のラウムの固有属性である空間属性ともいうべき力に由来ある物で作られた魔道具だった。その素材にはラウムの素材も存在していた。

 しかしそのスペックは、例え他の素材を考慮したとしても破格過ぎた。その事に魔王は違和感を覚えたのだ。


 再三になるが、本来の空間の力はイギライアの物だ。それを強奪したのがラウムだ。

 強奪した力が力な為強力な力ではあるが、元々ラウムにその空間の力は適応せず過ぎた力だった。そのため本来のスペックで空間の力を行使出来た試しは無く、故に魔王は最初出来上がった物を危険だと判断したがそれだけしか感じなかった。


 しかしその力は破格で、更に言えば本来の空間の力の所有者であるイギライアの行使する力に近い物だった。この事に魔王は、「彼女は今もこの世界の何処かで静かに生きている」と考えたため、過去にやり遺した仕事を全うすべくこうして空を飛んでいた。



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