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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
第一章:彼との馴れ初め
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「ラストォォーーッ!!」


 殴ったと同時に左の拳で次を叩き込む。

 左の拳が入ったと同時にレオポルドの左脇腹に右の横蹴りを叩き込む。蹴った衝撃の反動を利用し、右回りに反転して反対の右脇腹へと右脚による回り蹴りをして、再び蹴った時の衝撃を利用して今度は距離を取る。


 「舐め……ルナァァ!!」


 1度離れたことで態勢を立て直したのか、レオポルドは再び吼えて俺を向かい打つ態勢を取った。

 それに構わず俺は何度目ともなる体術による加速で近付き、レオポルドの顔面目掛けて膝蹴りをする。それを彼は片手で受け止めた。


 受け止められたと同時、両手を組んでレオポルドの頭目掛けて振り下ろす。



 「ガァッ?!」



 流石に頭部へのダメージはちゃんと入るらしい。受け止められた膝を握る力が弱まり体は自由落下を開始する。

 自由落下を始めた体が地面に着いたと同時に脚に力を入れてその場で跳び上って膝蹴りを今度は彼の顎へとぶち込む。

 今度も綺麗に決まり、跳び上がった勢いのまま腹筋に力を入れて体を上へと持ち上げ彼の頭を蹴り抜く。


 1回転した体が再び自由落下を開始し足が地面に着くと同時にレオポルドの膝を横から蹴って、蹴りが終わるか終わらないかのタイミングでガラ空きの胴体を鳩尾を中心に両の拳でラッシュする。



 「おおおおおおおおおーッ!!」



 少し前とは違う景色で、今度は俺がレオポルドを殴打する。流石に種族の差が有るため彼とは違って俺の一撃は彼から受けた一撃と比べれば威力が低いだろうが、それを両腕で行うことで補ってやられた分より多くやろうと拳のスピードを速める。


 ドゴドゴと殴る音を耳にしながら彼が倒れるまで拳を叩き込む。


 しかしそう簡単には行かず、突然頭の上から立っていられないほどの衝撃が全身を走った。


 崩れ落ちる体が彼の腹辺りに辿り着いた頃に動く脚が目に入る。そのままその脚は、その膝は、どんどん近くなり、俺の顔面に入った。

 視界がチカチカとして視界不良になる。その衝撃に体が吹っ飛ばされそうになるが、それを根性と足腰に力を入れることで堪え、仰け反る体を利用して反動を付けて視界に迫る拳目掛けて頭突きをする。


 2つの攻撃が衝突し、拮抗し、力の行き場を失った2つの攻撃は反発し合い、互いに離れる。


 離れれば頭突き途中に構えてた両の拳を使ってレオポルドを殴る。

 彼も彼で俺を殴った右の拳を引っ込めて左の拳を打ってきた。



 「「うぉおおおおおおおおおおおーーッ!!」」



 互いに雄叫びを上げ、互いに拳を相手へ叩き込む。


 繰り出す拳は相手の体へその形を刻み込み、繰り出される拳は着実に俺の体を傷付けた。


 しかしお互い止まらず拳を叩き込み、殴り合い、傷付け合う。


 そうやって終わる事の無い殴り合いは、しかし体力の限界か、肉体の限界か、始まりがあれば終わりがあるように終わりの時が訪れる。

 徐々に、本当に徐々にだが、俺の拳はレオポルドの体を押して行き、この第一闘技場の壁に辿り着き、ドゴッドゴッという肉体を殴る音はドンッドンッと壁を殴るような音へと変わり空間に響き渡る。


 殴り合っていた筈のレオポルドからの拳は音が変わった辺りから飛んで来ることは無くなり、今は殴られたままの状態で踊っていた。



 「ラストォォーーッ!!」



 最後の1発と1歩下がり、しっかり構え、今出せる思いっきりでレオポルドの鳩尾目掛けて右拳を叩き込む。


 最後の1発をレオポルドの肉体へ叩き込むと同時に後ろの壁は崩れ、レオポルドは瓦礫の山に崩れ落ちた。



 「先生!!」



 明らかな戦闘不能状態。故に審判へと声を掛ける。

 審判をしていた先生は走ってこちらに近付いて来てレオポルドの体を確かめた。



 「レオポルド皇子、戦闘不能!勝者、サース・ハザード!!」



 先生の決着宣言に、今度は喚くクラスメイトは誰1人と居なかった。




 この2人の戦いのイメージはアリゾナ州立刑務所での範馬○牙VSビスケット・オリ○です。


 あぁいうの、大好きなんですよね。



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