139/689
ようやくの一息
途端スケルトンの頭蓋骨から下が、普通の死体のようにバラバラに散らばり、その頭蓋骨も地面へと落ちる。
抜き取った魔石を指輪へと仕舞い、砕いた骨を含めて奴の肉体と言える物を指輪へと仕舞うことで隔離し、頭蓋骨だけにする。
そこまでしてやっと俺はその場から少し離れて自家製ポーションを指輪から数本取り出し、全てを飲み干し一息吐く。
飲み干したと同時に肉体は歓喜を示すかのように潤い、同時にポタポタと垂れる鼻血はその速度を弱めた。
気を抜いたからだろう、一気に疲労が体を襲い、意識を保ってるのもやっとというほどにギリギリだった。
恐らくポーションを飲んでいなければすぐに気を失っていたことだろう。だから、気が抜けたが故に、追加で干し肉と果実水を取り出しそれを口の中へと入れた。
スケルトンの反応は無い。いや、カタカタと頭蓋骨と下顎を揺らし何かを訴え掛けているように見える。
しかし重ねて言うが体は疲れてる。だから取り敢えず、離れた場所に座って休憩することにした。




