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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
第四章:強化期間・前編
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心臓


 処理する度にそれぞれの魔石が血の池に落ちる。

 その度に血は退いて行き、そうして出てきた魔物も処理して魔石へと変えてやれば、荒れ果てた肺はみるみる内に回復していった。


 そして全ての魔物の処理を終え、魔石は肺へと吸収され、完全に肺が綺麗になった時、肺の奥の方にまた道が出来た。元々は血の池に沈んでいたその道は供給源とも言える肺の血がなくなったことで消化器官のように人が余裕を持って通れるような広さの道が現れる。


 その道を進む。


 途中、何度も似た分かれ道があったため、この道が血管に相当する道だということが察せられた。

 そうして進み続け、途中何度も行き止まりに辿り着く度にそこに待ち受けていた魔物を処理すれば、行き止まりの魔物達は魔石ではなく宝箱へと姿を変えた。

 その宝箱を開けてみれば、例えばナイフや短剣、槍、ブーツや指輪や腕輪やネックレスにピアス、ベルトなんかまで出てきた。

 それ等を指輪へと仕舞い、何度も分かれ道に行き当たり、行ったり来たりを繰り返し、遂に心臓部分と思われる場所に辿り着いた。


 そこには1匹の亀と、その甲羅に座り込む全身金属鎧の人型が居た。

 雰囲気的に、この場所の最後だと察し、弓を取り出し番える。


 今回ペネトレイトは掛けない。雰囲気的に、矢で貫いたところですぐに殺せそうには見えなかったからだ。

 だから先制の為に矢を射る。


 カンッと高い音を立て、鎧を貫くことなく矢は弾かれた。

 しかしそれはちゃんと攻撃と捉えられたのだろう、全身鎧が立ち上がった。そして気付けば目の前に居て、大剣を大きく振り上げていた。



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