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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
第四章:強化期間・前編
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一面の海


 飛び乗ったと同時に身体強化に回している魔力が少し減る。

 それに比例して地面の魔法陣は光を放ち始め、唐突に転移のとき特有の浮遊感を覚え、気付けば景色は何処かの砂の上だった。


 辺りを見渡してみれば海に囲まれた砂の上で、他に何も無い、そんな場所だった。


 足許の砂には魔法陣が有り、ここに魔力を流せばダンジョンの入口へと転移出来るのだろうと雰囲気でわかった。


 この場で立ち往生していても仕方無いため周りを観察してみれば、よく見れば海の水面……海面とでも言おうか。海面とその底は、場所によっては靴は濡れるが通れそうな道のようになっている場所が在った。

 罠の類いが無いとするなら、ここでの道はこの歩ける場所ということになる。


 他に道らしい道は無い。もしかしたら程度の可能性だが、道を外れこの海の中に入るのも可能性として無くは無い。

 しかし魔王曰くダンジョンは生物と言えるほど、外から訪れる命を欲しているらしい。そう考えれば、ここで簡単に帰ってしまえる状況で、迷い込んだ生物を狩るための罠や魔物が居ないことは物凄く不自然だ。


 だから道らしき場所を進む。




 進めば進むほど、なんだか体が重くなって行く。

 気のせいではないだろう。実際靴や服が濡れればその水分だけ重くなる。しかし、それにしては重くなり過ぎていた。


 具体的には、最初短剣を持っていた筈が、その短剣がいつの間にか身の丈以上の大剣を持っていた、なんてぐらいの差を感じる。

 素の状態であれば確実にその違和感に気付けただろう。しかし今は、常時身体強化を行っているため、その程度の変化は誤差の範囲だった。


 何故重く感じるのか。その事について考えればいくつか候補は思い至る。

 その中でも特に可能性が有る候補を実証するために、試しに身体強化を道を進みながら解いてみる。


 すると、海から水の線が俺目掛けていくつも飛んできた。

 数は6。そして俺に着弾する直前には腕と脚の生えた三ツ又の槍を持った人型が4体海から飛び出して来た。



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