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魔王の親友は勇者の親友的立ち位置の俺  作者: 荒木空
第一章:彼との馴れ初め
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『気が向いたらね』


 更新遅れてすみません!疲れて寝てたらいつの間にか更新予定時間を大幅に過ぎてました!!




 移動を終え、教師の「決まった席は無い。好きな席に着け」の言葉と共に各々が各々の思うがままに席に座りに行く。

 傾向としては、生真面目そうな奴や如何にも体を動かすのが苦手そうな奴等が前の席に座り、目立ちたがりっぽい奴や不真面目そうな奴等が後ろの方へと座った。


 俺を含めたその他の奴等は自然と余った真ん中のラインの席へと着いた。俺が座ったのはど真ん中もど真ん中。クラスの席の本当にど真ん中だった。

 俺が席に着いたの見ると同時に横に座る奴が居た。言わずもがなあのクソ野郎だ。



 「サース、よろしくね」



 奴が座ったことで奴のことが好きそうな女共が奴の周りの席へと群がる。女共は下等部の時、奴から自分が総帝だと告白された時にも居た女共だった。

 ソイツ等が先に座ったのは俺の筈なのにそれを無視して、たまに足を踏んだり蹴られたりしながら、言外に「その席を寄越せ」みたいな態度をしてきた。



 『なんだコイツ等?失礼にも程が有るだろ』



 この光景を見ていた魔王からそんな言葉を受信した。



 『この馴れ馴れしいクソ野郎が総帝だよ魔王』


 『……なるほどコイツがねぇ。なんと言うか、胡座を掻いてそうな奴だね。サースからすればそりゃなんの努力もしてないクソ野郎と思っても仕方なさそうだ』


 『だろ。それにさっきの馴れ馴れしい態度も見ただろ』


 『見たね。親しくもなんとも思ってない奴からそんな態度を取られればそりゃ不快にもなるね』


 『今後こんなことがずっと続くだろうから、見るのは良いが程々にしておけよ』


 『気が向いたらね』



 言外に「全て余すところなく見る」と言われるが、そこは本人次第だ。魔王の好きにすれば良いだろう。


 本来であれば女共の態度に睨むなり文句を言うなりすれば良いのだが、経験上ここで揉めても最終的に俺が権力って暴力でズタボロにされるのは目に見えていたため、黙って席を立ち今度こそ本当に空いてる席に座った。

 立ったのは相手をするのがめんどくさいというのもそうだが、何よりクソ野郎と少しでも距離を開けた方が俺にとって望外にマシなため、むしろ奴の周りを女共が固めてくれるのは好都合だった。


 俺が席を移動したことで奴も俺の席の横へと移動しようとしやがったが、流石にそれは周りの女共が止めていた。それを視界の端に捉えつつ、クソ野郎がなんだか助けを求めるような視線を送ってきてるのを感じつつ、俺は教師の次の指示を待つことにした。



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