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異世界初心者  作者: 寿々喜 節句
第一章
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異世界の朝②

 一度鞄を置き、昨日からの流れを確認する。



「君が馬車に轢かれそうになったのを俺が助けたら、お礼がしたいと言った。だから俺は泊めてもらった。その中でそういうことになった。それだけのことだろう」


「思っていた展開と違う!」



 幸助としても思っていた展開と違っている。言えることは面倒な展開になったということだ。



「君がどんな展開を想像していたかは知らないけれど、俺はこれで失礼するよ」



 幸助が鞄を持ち直そうとしたとき、髪のきれいな美女が急に立ち上がる。



「私はレスティ。魔法剣士よ。勇者様の冒険に付き合うわ。よかったら名前を教えてもらえるかしら?」



 髪のきれいな美女はベッドの上に立ち、親指を立ててポーズを決めている。


 さっきも描写したが、もう一度言う。彼女は裸だ。シーイズネイキッド。


 幸助は心の中でお礼を言いつつも冷静に対応する。



「情が移るといけないから、名前はお互い言わないでおこう。君の名前も忘れる」

 幸助は鉄則をしっかりと守る。

「ありがとう。君との出会いで、また一つ勇者として……いいや、人として大きくなれた。それじゃあ」



 幸助は鞄を持ち、ドアノブに手をかける。今度こそ本当にさようならだ。



「ちょ、ちょっと! 待ちなさぁぁぁぁぁぁぁあああああい!」



 ドアを開けると、外は晴れやかで日差しが気持ちよく、過ごしやすい気候だった。


 新たなる一日が始まると思うと軽やかな気持ちになる。


 後ろで大きな声が聞こえるが、それ以外はすがすがしい日だと心が弾んだ。


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