会議
眠い。
眠くて眠くて仕方ない。
でも、今は会議中だ。
眠いのがバレてはまずい。
腕を捲り、靴の踵をはずし、顔を触って、体をモゾモゾ動かした。
目を大きく開けることに集中だ。
バレてはいけない。
。。。
こっちを見てる人はいないだろうか。
。。。
眠いことがバレないだろうか。。
。。。
少しだけ、長めの瞬き。
。。。
考えてるフリしながら、目をつぶった。
考えてる様に見えるかな。。
。。。
はっ!
一瞬寝てしまった。
周りを見渡すと、誰も気づいていないようだ。。
ふぅ。危なかった。
しかし、会議の内容は一体なんなんだろう。
一瞬の睡眠で、ようやく会議の内容が気になった。
急に話しがこちらに来ても困る。
戦略がどうとか。
成長がどうとか。
無駄の削減だとか。
何のことだろう。
そもそも。
俺がこの会議に出てることが無駄ではないか。
会社にとっても。
俺にとっても。
いや待てよ。何で俺はここにいるんだろう。。
会議はいつからやってる?
あれっ。
俺、この会議に呼ばれていたのか。
周りの人?誰だ?この人たち。。
そう思った刹那、全員がバッ!と、
こちらを見た。そして、その内のひとりが、
「君はどう思う?」
と聞いた。。
何だかわからないが、何処か夢ごごちで、
俺は、席を立ってこう言った。
「あなたたちは、一体誰なんだ?
何の話しをしてる?
会議の目的は何だ?
いつからこの会議をしている?
俺に何を求めてるんだ? 」
何か歪んだ。
俺が歪んだ?
誰も答えなかった。答えたのか。
。。。
ハッ!と目が覚めた。
ガタッと、少し足を踏み込んでしまった。
バレてないだろうか。。
流石に駄目だろうな。