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たいむいずまねー その2

いや~参った参った。


スケットの街に到着してそのまま入り口に入ろうとしたらさ、入り口の兵隊さんに「あちらの列に並んで検査を受けてください」って滅茶苦茶怖い顔で睨まれちゃったのよ。


確かに兵隊さんの指さす方を見ると、皆さん列にしっかり並ばれていて、いろいろな準備をされてるので、一方的に俺が悪いと言えば悪いんだよね。日本の癖が未だに抜けなくて、たかが街に入るのに何が悪いんだ!なんて一瞬思っちゃったからそこは本当に気を付けようと思うよ。


で、馬車を移動させようとしたら、御者さんようやく起きてね、「本当にすいません、ありがとうございました」なんて言いながら、てきぱき手続きしてくれたんよ。


あとで話を聞いてみたら、ここを出る際に事前に出来る事はすべて行っていたから、あとは乗ってる人の検査のみという事だったので、俺らはケル村の住民である証拠の木のプレートを見せ、冒険者ギルドに用があるというと、あっさり通してもらえたよ。


俺らの前で自分自身の証明書がなくて、トラブルになってる人も見えたから、意外と街に入るのにはハードルが高いのかな?俺も今後いろいろな街に行って、いろいろな事がしたいと思ったら、もっと自分の肩書や旅の目的をはっきりさせておかないと、街に入れないどころか、犯罪者と思われてしまう可能性もあるのかな?って思ったらちょっと怖くなったね。


で、馬車に乗っていた皆さんがチェックを受け終えたので、まずは前に到着している人達と合流し、今回モンスターとの戦闘に巻き込まれたことに対して、話し合いをしなければならないと思ったので、冒険者ギルドに向け歩いていく。


今回、自分たちを運んでくれた御者さんが、いろいろ段取りを組んでくれたらしく、俺らは御者さんの案内で冒険者ギルドへ行くことになったんだけど、それらしき場所につく前に、俺らの前に来ていた馬車の人達が「ちくしょう!あのタヌキが」とか「のらりくらりかわしやがって、俺らの話なんか聞きやしない!」なんて言いながら出て来たのが見えたので声をかけると、


「証拠がないの一点張りで俺らの話なんか全く聞かない!全く話にならない!」と、出て来た皆さんが怒りを隠しきれない様子で、徐々に声が大きくなってきたので、まぁまぁとなだめながら近くの飲食店で一息ついてもらおうと誘導する。


「すいません、20名ほどいるんですが大丈夫ですか?」なんて俺らの御者さんが声をかけると「いらっしゃい~大歓迎だよ」という女性の大きな声が聞こえてきたので、御者さん達と一緒に他の方を誘導して座らせる。


店員さんに適当につまめるものと、お茶を頼んで皆さんを座らせ、来たものを食べてもらっていると、ようやく落ち着いてきたようで、俺らが来る前までの事を話してくれたんだ。


これまでのいきさつは、マネックスが予想してくれた通り、冒険者がモンスターに追われ、その先にいた馬車が犠牲になり、俺らの馬車にも被害があった。


それらを俺らが退治して今に至るというところだったのだが、冒険者ギルドのギルドマスターと名乗る60代前後の男は、まず「冒険者がモンスターに追われて馬車に被害をもたらしたという証拠がない」という事で話を聞こうとはしなかったらしい。


現場がまだ残っているので、代表の者を派遣して現場検証してもらえないか?とお願いしたところ、「今現場の者が出払っていて、現場検証をすることが出来ない」と言い、いつなら検証してもらえるのか?と言ったところ「一週間後ならなんとか」というような事を平然と言ったそうな。


他に証拠として出せるものがあれば出すと言ったら「それだけのモンスターがいたという証拠をここに持ってこれれば検証いたしましょう」という事だったのだが、とてもじゃないけどモンスターの遺体をこちらに持ってくることなど出来ず、悔しい思いを胸に一度出て来たという事。


せめて「所属している冒険者が迷惑をかけて申し訳ない」と頭を下げてくれれば、まだ歩み寄って話をしたんだけど、と悔しそうに顔をゆがませてるのは、壊されてしまった馬車の御者さん。


そんな御者さんをみんなが慰めていたら、料理を持ってきてくれた女性の方も「ちょっといいかな?」と近くの椅子に座りながら、最近の冒険者ギルドについて話をしてくれたんだ。


最近、冒険者ギルドの代表が変わり、今の代表になってから、冒険者ギルドの質はどんどん落ちている。


以前は受けてくれていた町の掃除や薬草の採取、店番や街の警邏や探し物などの街の依頼をほとんど受け付けなくなり、金目になりそうな貴族や商人の護衛を中心に「金」を中心に物事を動かすようになってしまった為、街での冒険者ギルドの評判はどんどん悪くなっているとの事。


ただ、そんな代表の下でも真面目に仕事をしている方は多く、所属している冒険者でも今まで世話になったからと、何かのついでに街の仕事をこなしてくれる方も少なくないということだったので、冒険者ギルドの全部が悪くないという事がわかってちょっとほっとした俺ら。


ただ、こんなのが続いていたら、冒険者ギルド自体が腐っていくのが先か?冒険者が寄り付かなくなって街が駄目になって行くのが先か?って状態になっちゃうんじゃないの?って思ったので、そこらへんをお店の方に聞いてみると、「町長さんはじめ、街の代表者の人が話し合いに行ってものらりくらりかわされてしまって話にならない」という事。


こりゃ、荒療治が必要かな?なんてことを思ったんだけど、関係ない俺が首突っ込んでもいいのかな?なんて思っていたらさ、


「お父さんも被害者ですし、言いたいことがあったら言ったほうがいいです。でも、本当はもっと別の事をしたいって思ってませんか?」

「お父さん!遠慮することないじゃん!徹底的にやっちゃいましょう!」


なんて娘二人が言ってくれたので、自分が思っている作戦を皆さんにごにょごにょ・・・と伝えると、皆さんニヤニヤしてきたのよ。


お店の人の乗り気になってくれてるみたいで、協力者に心当たりがあるということだったので、早速お願いし、ついでにここにお泊りできないか?とお願いして、皆さんの分のお金を支払い部屋を確保する。


御者さんにも、護衛さんにもお手伝いしていただく事は多いし、他の方にもできる限り協力してもらいたいと思ってるので、まずは体を休めてもらう為に寝てもらおう。


俺はお店の人が探してくれる協力者の方と話たいし、ごにょごにょの続きもしたい。

ちょっとした計算もしないといけないし、それを記録しておかないと・・・なんて思っていたら、目がどんどん冴えてきちゃってね、娘二人から「またぁ・・・悪い事考えるとギラギラしちゃうんだから」なんて怒られちゃうんだよね。


ま、まぁ~今回は皆さんの為というのもあるから、勘弁してよーと言いながら、いろいろ書き出していく俺。


うん、ちょっとは痛い目にあってもらおうね。


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