表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/80

古本屋での一コマ

娘二人のお祝いにと、甘いものを沢山食べれる場所に行ってきたんだけど、やっぱり年取ると食べられないね・・・甘いものなんてほんのちょっとでいい気がするよ。


娘二人は、最近起こったことをいろいろ話しながら、おしゃれに盛ってきたデザートを片手におしゃべりをしてるんだけど、俺は早々にギブアップして、ポテトチップスをおともにしてましたよ。


そんな娘たちの最近の興味は「冒険」と「服飾」だそうで。


まずはケル村の事務官さん達に教えてもらった「冒険者ギルド」の事。

二人ともそこそこ腕に自信があるだけに、害獣なんかも倒せるくらいの実力はあるのかもしれないけど、今までは孤児院などのお手伝いが忙しくて、楽しかったから、なかなかそういう武力・魔法力を使って戦うという事が出来なかったという事だったので、どうせなら、人様の役に立つように冒険者として登録して戦いたいという思いがあるという事。


そして、もう一つは服飾について。

自分たちが来ている服装だけでなく、もっといろいろな洋服を見てみたいし、こちら日本の着こなしなんかをもっと学んで、ケル村だけでなく、その周辺の方たちにも来てもらいたい!という思いを持ってるという事なんで、そこらへんいったいどうしたらいいのか?なんてことを話しているね。


まぁ~こちらは冬だけど、ケル村含めた「アルテミス」の世界は夏の気候から変わらない感じだから、古本屋さんなどで安く夏向けの雑誌なんかを買って、参考資料に持って行くのもいいかもしれないね?なんて言うと、「本って高くないですか?」とマネックス。


まぁ~ケル村ではあまりお目にかかれない本ですが、雑誌くらいなら服飾系の雑誌だったらおまけがついて8G(約800円)くらいで購入できるし、古本屋だったら下手したら1G(約100円)で購入できるという事を言うと、何故かマネックスがウキウキしてるよ。


どうせなら、この後古本屋言ってみるか?なんて言うと、「行きます行きます!超行きます!」なんてマネックスがぴょんぴょんしながら言ってるので、イデアに付き合って!ってお願いして、また車で移動。


着いた場所は、全国展開している古本屋さん。

たまに本が見たくて来ちゃう場所なんだけど、マネックス、早速分厚い本を片手に「ぇっ!この本108円ですよ!お父さん!」なんてかなり興奮気味に話をしているよ!


イデアはどうしてるかな?なんて思ったら、古着のコーナーを見たあと、あるコーナーを見て目を輝かせてるよ!「古着つめ放題!一袋500円」・・・おまいはどこぞの主婦の方ですか?ぇっ?自分が連れてきた子供のためにいっぱい服が欲しいって?・・・なるほどね。


あ、イデア、魔法使って袋を大きくしたり、洋服を小さくしちゃだめだからね!なんて言うと、「ドキッ」とわざとらしく驚いたふりをして「そんなことしないですよー」なんて舌をだしてベーってやってる。


まぁ~そういう事なら・・・と思い、俺もイデアと二人で子供服を詰めてたんだけど、夏用の子供服を見ていると時期も時期だからなかなかないのね。仕方がないから薄手の服を選んでどんどん詰めてるんだけど、詰め方が甘いのか?すぐにいっぱいになってしまったので、イデアを見ていると本当に真剣にやってるのよ!


隣にいた主婦の方の技術を盗んで微妙に伸ばしてみたり、畳み方を変えてみたり・・・とてもショッピングモールでCMの主役をやってた女の子とは同一人物に見えないよ!と思っていたら、ようやく納得の行く詰め方が出来たのか?満足げに袋を持ってきたので、お会計を一緒にお願いする。


もちろん会計は俺が払ったんだけど、「お父さんありがとう」というイデアにも何か買ってあげたいなぁ~って思ったら、「私は当分の間、服はいいです」との事。やっぱりモデルもどきをした時のトラウマってものがまだ残ってるのかな?なんて思うと、ちょっとかわいそうになったので、後で何か強引に購入してみようかな?なんて思っていると、後ろからカートで本を大量買いしてるマネックスを発見。


「これ全部108円なんですよ!これを逃したらもう買えないと思って!」なんて興奮気味に言ってるマネックスに対して、ちょっと落ち着け!という俺。


ここの本屋さん、全国展開してるから、いろいろな場所で本を買い取って、それを綺麗にして売ってるから、品物によっては108円で置いてあるのは当たり前だし、まだまだ機会はいっぱいあると思うから、本当に自分が欲しいと思うものだけにしときなさい!というと「ちぇーーー」なんて口をとがらして戻しに行くマネックス。


なんとか30冊くらいに抑えてくれたらしいんだけど、服飾の本から、運動力学、自然の仕組み、科学の本なんかもあって、なかなか面白い。その中で「童謡」や「日本昔話」なんて本もあったので、その本のお題も俺が払い、是非向こうの子供達にも読んでやってくれとお願いすると、「今度向こうの世界向けにアレンジして読みますから、お父さんも聞いてくださいね」との事。


最初は傲慢なえせ騎士だと思ってたマネックスも、素直で可愛くなったなぁ~なんて思うと、急に可愛らしくなってきて、マネックスの頭をぐちゃぐちゃになでると、「なにすんですか!!!」とちょっと怒ってるのもまた可愛らしくて、もう娘にもメロメロな俺がいましたよ。


で、俺もひとつ買ったものがあるんだけどね。


今度ケル村に持ってってみようかな?って思ってるんだ。模造刀。


さすがに刃付きは購入できないし、そんなん剣道の段持ちの俺が振って誰かに怪我でもさせてしまった日には目も当てられないので、今度刀に関する本と一緒にケル村に持っていこうと思ってる俺。


鍛冶職人はいないと思うんだけど、誰か興味のある人と話が出来たらいいなぁ~と思ってるし、悪用されないように、でも、魔物に困ってる人の助けになるような武器が出来ればとも思う俺がいました。


さて、そろそろ家に帰るか~


母さんが待ってるぞ~


と三人で車に乗って家に帰る俺たち三人。


明日は何からはじめようかな?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ