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お妃候補? その1

体調を崩してしまい投稿が遅くなりました。申し訳ありませんでした。

なんだかとっても怖がってるイデアと、困った顔をしてる青年。


イデアの事を信じてあげたいけど、目の前の青年がイデアに対して怖がるような事をしているようにも見えないので、どうしたものかなぁ?と。


ただ、このオープン初日の賑やかな雰囲気を壊したくないからさ、関係者を連れて俺らの部屋に移動したんだ。


移動途中もイデアは俺のそばを離れようとしないし、その様子を見ている青年も、貸し出しされた短パンの様な水着に着物のようなものを羽織りながら俺の後についてくるも、イデアの表情を見て困った様子を浮かべる。


で、俺・イデアが椅子に座り、「おかけください」と言ったところ「失礼します」と腰を下ろし頭を下げた青年。


黒髪長髪を後ろに束ね、精悍な顔立ちをしてるので、パット見侍の様な印象を受けるが、話してみると、相手に配慮しながらも、穏やかな口調で自分の意見が言える良い青年に見えるので、何故こうもイデアが怖がってるのか聞いてみると・・・


「だって、誰にも見せたことのない、お尻のアザの事、いきなり言ってくるんだもん! それから毎日訳のわからない事言ってくるし・・・」とイデア。


「その節はデリカシーのない発言をしてしまい、大変申し訳なく・・・」と言う青年に少し同情しながらも、どれくらいの期間かわからないけど、毎日相手が嫌だと思う事をするのは如何なものか?と言うと、申し訳ありませんと謝りながらも、一度話を聞いて頂けないか?と言う事だったので、改めて話を聞く。


青年は、魔族軍第四軍団長アサヒナと名乗り、二つの指命を受けここに来たらしい。


1つは、いきなり出来たこの城の様な建物の調査。

もう1つは、魔王の妃候補を探すためらしい。


まずはこの施設の事を調査しようとしたら、受付のスタッフの皆さんに「是非一度体験して下さい!施設の事でわからない事はお近くのスタッフに聞いて下さいね」と言われ、いろいろ質問もしたし、自分で体験して、軍事目的が全くない事がわかったのでほっとしたが・・・


妃候補の方にこんなに怖がられてしまうとは・・・と頭を抱えるアサヒナさん。


「だから!そのお妃候補ってなんなんですか!」とイデア。


まぁまぁ・・・と宥めながら続きを聞くと、魔族の王太子が成人を迎えるにあたり、お妃候補を選ぶための儀式があったそうで、それをすると、魔王に合う能力のある女性10人に、魔族の紋章がつけられるとの事。


「今まで9人の候補には会えて、王太子に面会をして頂けたのですが、あと一人だけが見つからず、途方にくれていたところ、たまたま別の用件でお会いできたので、つい嬉しくなってしまい・・・申し訳ありませんでした」と頭を下げるアサヒナさん。


「ただ・・・紋章がつく際に、紋章についての説明と部下が迎えに行く旨のメッセージみたいなものが、画像付きで流れているはずなのですが・・・」と不思議そうにしているので、もしかしたら、娘が危険な目にあっている最中だったかも知れないので本人に伝わっていないのではないか?と答えると、「知らなかったとは言え大変失礼なことを・・・」と困惑した表情で話すアサヒナさん。


そんな俺とアサヒナさんのやりとりを見ていたイデアが「そうか・・・だったら、はじめからお父さんかお母さんと一緒に聞いてもらえば良かったかも・・・」と反省しきりで・・・少なくとも目の前にいる青年が無意味に自分に付きまとっているわけではないことがわかったのでほっとしながらも、「お妃候補」という話で困惑している感じ。


一応、その映像を見て頂ければと思うのですが・・・とアサヒナさんが言うので、二人して了承すると、「では、失礼します」と一回パチンと指を鳴らす。


すると、目の前にA4版くらいの大きさの画面が現れ、目の前には2本のツノが生え色黒?で精悍な顔つきの武者が現れた。アサヒナさんをもっと精悍にした、少し怖いと思えるような顔立ちの男が、テレビ画面を前に照れくさそうな表情をしているのがちょっと面白いなぁ~と思っていたんだけど、あえて黙ってみようと思い、笑いそうになる口を押えて画面を見てみた。


・・・・


・・・


あ・・・うんうん・・・


これちゃんと撮れてるのか? あ”?もう撮れてるって?早くしろって?


あ、すまんすまん・・・


・・・・


こほん!


これを見ているみなさん、困惑させてしまい大変申し訳ありません。


私は魔族王太子となったケルディアと申します。


この度、私が成人となり、魔族の儀式の一環として「妃候補」を選ぶための儀式を執り行うことになりました。


この儀式を執り行った後、一定の条件を満たした女性の皆様に魔族の紋章が付与される予定になっているのですが、これは人体に何も影響がないとされているものですので、ご安心ください。


ただ、私自身この儀式に疑問を持っているため、「妃候補」だからと言って貴女の生活を脅かすような事は致しません。”魔族”の誇りにかけて非人道的な行為を行わせない事をお約束します。


近いうちに部下を一人行かせますので、その際、改めて話を聞いていただき、こちらにおいでいただけるかどうか?を検討いただけると助かります。


どうぞよろしくお願いします。


・・・・・


・・・・


・・


画像が途切れ、目の前に何かの紋章が浮かび上がると、「あ、これ、私のあざにそっくり・・・」とぼそっとイデアが言うので、きっとイデアもそのお妃候補なんだろうな~とのんびり構えていたんだけど、このお二人の様子を見ている限りでは魔族だから悪く思うのはどうかな?と思ったし、少なくとも相手に対しての配慮というものが見られたので、俺としては好印象なんだよね。


さて・・・どうしようかね?

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