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反省 その1

ツー訳で、正直、かなりうんざりしてるんだよ! 俺らの事はほっといてくれ! と俺。


「正直、かなり幻滅しました!神様は人の心というものがわからないのですね・・・」とカミサン。


二人そろって神様という存在を見たくなくなってしまったので、目の前の女性が止めるのを振り切って、そのまま移転の魔法を使うカミサン。


慌てて止める目の前の3人の行動を「ウザイ!」と一蹴し、そのまま移転の魔法で現代日本に戻ってきたカミサンを見て、改めて惚れ直した俺。


強力な力を持ってしまったカミサンなので、くれぐれも怒らせないようにしないとなぁ~と思ったのはここだけの話にしておいてください。


で、まず帰ってきてやったことは、親と勇気への電話。


ようやく落ち着いてきた。本当に迷惑をかけて申し訳ありませんでした。と両親へ詫びを入れ、勇気には「おねぇちゃん見つかったよ!今はあっちで他の子供たちの面倒を見てるんだけど、今度はこっちから遊びに行けるから、もう少しだけ、じいちゃんばあちゃんの言う事聞いてそっちで待ってろよ」と伝えると、「やった!!!俺頑張るよ!」と言って電話を切られちゃった・・・


それだけ嬉しかったのかな?と思うことにしながら、夫婦で明日の仕事の準備をしてから風呂に入る。


久しぶりに夫婦で風呂に入って見て、家の風呂の狭さに思わず笑ってしまったんだけど、あれからあの広いお城のような風呂をアデルはどうやって発展させていくんだろうか?なんて思ったら、出来たらすぐにでも行きたいなぁ~って思っちゃった。


カミサンはカミサンで、お母さんたちと料理をしたことや、イデアを思いっきり抱きしめられた嬉しさをかみしめていて、散々な目にあいながらも、それはそれで楽しかったし、いろいろなモノを頂けたなぁ~と思っていると、なんだか白い影みたいなものが見えてきた気がしたので、俺だけ早々に風呂を出て、家中にあるホワイトボードにこう書きまくったんだ・・・


「当分の間、神様は見たくありません」


「家に立ち入ることは禁止です」


「俺やカミサン、息子、俺らの親族の枕元に立ち、夢に出るのもお断りです」


・・・ま、まぁ~これだけ書いておけば大丈夫か?と思い、あちらこちらに飾ってみると、まぁ~なんと怪しい光景が出来てしまったのか?・・・言っとくけど俺宗教家じゃないからね!と自分で自分に言い訳をしながら寝室に行くと、カミサンはもう寝てしまっている。


出来たら、もう一回くらいは、親子4人でごろ寝したいなぁ・・・と思い、勇気がいない布団を見ながら自分も気が付くと目がとろーんとしてきて・・・いつの間にか夢の中に旅立ってしまったんだ・・・


・・・・


・・・


・・


うん?今何時だ?・・・・7時か・・・


イデアが家に来てからのドタバタっぷりがすごすぎて、本当に久しぶりに何事もなく起きた気がするよ。


カミサンは、週一回の訪問入浴の仕事でもう出ちゃってるから、ぼけーっとしながらも起き始め、自分でご飯を作って食べる。


勇気もいないからパンでいいか・・・あ、今日仕事から帰る途中で勇気拾っていかないといけないな、親父やおふくろに謝らないといけないし、勇気にも苦労かけたことを謝って、今後の話もしないといけないよな・・・職場にも扶養家族の話を聞いておかないといけないし、いや、それ以前に市役所に行ってイデアの事を説明しないといけないのかな?・・・マネックスもどうにかしてあげたいし・・・うわぁ・・・やることいっぱいだなぁ・・・


ただ、そんなやることをやってしまえば、あとはたぶんドタバタするだろうけど、楽しい生活が待ってる気がするから、ここは父親として踏ん張って行かないといけないなぁ~なんて思いながら、丁度良い時間になったので、仕事へ向かおうとして車のエンジンをかけようとすると、ふと近所の神社が気になった。


昨日、神様お断り!なんて自分で書いておきながら・・・おかしいとは思うんだけど、誰もいない神社に行って、お賽銭を入れて手を合わせる。


手を合わせて目を閉じてみると、不思議と心が穏やかになるのを感じていくのを感じるので、昔からこういう習慣も悪くないと思っているんだけど、最近こういう機会も作ってなかったなぁ・・・と反省しながら頭を下げて神社を出る。


考えてみたら、昔から「困った時の神頼み」なんていう言葉があるくらいで、俺も学生時代よく「お願いします」なんてやってたよなぁ・・・なんて思い返してみて、自分も神様に対して好き勝手お願いしてきたよなぁ・・・って思ったら、神様に対して申し訳ないことをしてしまったなぁ・・・って思っちゃったんだ・・・


そんな気持ちを持ちながら、久しぶりの仕事に汗を流し、息子を回収してから家についたのは23時頃だったんだけど、カミサンにこの気持ちを聞いてもらったところ、「私もそう思っちゃってね・・・」と一通の便せんを出してきたんだ。


「まだ気持ちが整理できてないけど、神様だって大変だもんね。もしかしたら知らない間に私たちの願いを叶えてくれていたかもしれないし、私たちも十分わがまま言ってきたのかも?って思ったらなんだか恥ずかしくなっちゃってね・・・」なんて言いながら、便せんに何やら書いてるの。


何かいてるの?って言ったらさ「地球の神様へ「ウザイ」って言っちゃったお詫び」だって・・・


そうだなぁ・・・俺も書いてみるかな?と思って、カミサンから便せんを借りて文章を書くと、なんだか自然と言葉が出てきて、筆が進む・・・


確かに嫌な思いはしたけど、それ以上にイデアや村のみんな、子供達やマネックスやクリーンの神様にも会えた。いろいろな人と関わって、目まぐるしいほど忙しかったけど、普段の仕事をやっている時とは違ってすごく楽しかった。こんな世界に関わらせてくれてありがとう。そして、それらをさせてくれたのに怒りの方が先に来てしまって失礼な事を言ってしまい申し訳ありませんでした・・・と、気が付けば謝って終わりになっていた俺の文章。


カミサンも書き終わったみたいだったんでどうしようかな?って思ったんだけど、神様繋がりって考えたら近所の神社くらいしか思いつかなかったんで、駄目もとでカミサンと勇気と三人で神社に行って、賽銭箱に手紙を入れ、”もし良かったら、何かのついでにでもお手紙を届けて頂けるとありがたいです。よろしくお願いします。”とお願いし、頭を下げると・・・ふと、


「おはぎ」


って聞こえた気がしたんだ・・・


しかも、カミサンも勇気も えっ? って表情してたから、どうしたの?って聞いたら


カミサンは「ショートケーキ」


勇気は「か〇ぱえ〇せん」 って聞こえたんだって。


俺はおはぎだったよ・・・と言いながらみんなで笑ってしまったよ。


勇気も「きっと神様も食べたかったんだろうね・・・」って言うので、じゃ~しょうがないからコンビニで買って行こうか?なんて言いながら家族で品物を購入して、神社に置いてから帰りましたよ。





手紙・・・届くといいなぁ~

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