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偵察に行ってきます その1

マネックスと仲直りした後、改めて今後の話をするために家族会議。


・イデアがいる世界には行ける。イデアの魔力は意外と強く、残り香みたいなもので追えるらしい。

・俺の休みは、今日含めてあと5日。 1日サボり プラス6日間で合わせて7日が限界だったのよ。

・そこらへんに武器が転がっている世界に小学生は連れていけない。


そんな話をして、どうしようか?と家族会議を行ったところ、息子は自ら「俺、じいちゃんのところに行くよ。お父さん話しといて!」と言ってくれたので、早速それに甘えた。


あまり嘘はつきたくないんだけど、緊急事態ということもあり、田舎にいる親父とおふくろには「仕事がお互い重なってしまって、どうしても勇気を見ることが出来ない。良かったら一週間息子を見てくれないか?」と言ったところ、いつでもおいで~ということだったので、では明日にでもと甘えてしまった。


親に甘えて、息子に甘えて、カミサンにまで甘える駄目な父親だけど、約束は果たす!気合で頑張らないといけない!と思い、次の事を考える。


・異世界で普段の恰好は浮く。

→異世界の事がわからない時点で浮くこと間違いないので、動きやすくシンプルな服装で行き、怪しまれたら「気が付いたらここに来たので、なんだかさっぱりわからない」で通す。


・イデアに確実に会えるかわからない。会うための方法を考える。

→まずは偵察。あちらの世界のいろいろな常識がわからないと、こちらも動けない。


という事を話し、あとは各々が行動を考えるということにしたところ、息子が一言、


「で、お礼はいかほどで?」


・・・誰がそんなセリフを教えた?



あ、俺だったorz


確かに大きな決断をしてくれたと思うし、長期間離れさせてしまうことも考えると、若干ハードルの高い要求は仕方がないと思い、覚悟していると「最新ゲーム機〇〇!といつも欲しいって言ってたゲーム!のあれ!」との事。


うむむむ!なかなかハードルが高い。

今なかなか手に入らないって言ってるし、お店で見たことないもんな・・・と思いながらも、善処します!と頭を下げる。


その後、向こうに行ったらどういう風に動けばいいか考えてみた。


俺にはカミサンのように魔法が使えないから、特別な事は出来ない。それだったら、こちらで何か買って行ってあちらで売る商人を演じればいいかな?


では、売るものはどうする?


イデアのいる場所は山に囲まれたと言ってたから、塩は手に入りにくいのかもしれない。あと、交易と言えば胡椒。大航海時代で胡椒は貴重だ!って言ってた!


欲を言ってしまえばまだまだ売れそうなものはあるかもしれないけど、商売するのが目的じゃないからとりあえずはこの二本立てで行くか。


俺は異国の商人。カミサンは護衛の魔法使い。

塩を持って商売しようと歩いていたら、移転の魔法に巻き込まれてしまってここに来た。塩を譲るから、この地域の事や一般常識教えてちょ☆って感じでいいか~


となれば、塩はいくらだっけ?とスマホちゃんで検索。

品物を選ばなければ、大体1kg300円前後かな?砂糖もだいたいそんなもんで。

胡椒はどうだろうか?ブラックペッパーで見ればいいのかな?だいたい100g800円前後か?こう見ると高いなぁ胡椒。


あとはそれらを入れて運べる大きなリュックかな?ある程度丈夫なもの買って行けばいいだろうなぁ~と思い、メモをとっていく。


荷物が多いと思ったら、魔法のかばんに入れて、マネックスに管理してもらえばいいか~なんて思っていると、任せてください!と胸を張る少女。


あ、この子雇うって言っておいて、何も用意してないやと思い、何か契約書とか用意しておかないといけないかな?と、厚生労働省の労働条件通知書なんかを参考に、一応それらしいものを作り、マネックスと自分のサインをしてお互い控えを持つ。


マネックスは「こんなめんどくさい事やらなくていいんですよ」なんて言ってくれてたんだけど、信用してもらうためには、まず自分から誠意を見せないといけないしね、と言って支度金10万を渡し、自分の準備をしてもらうことにした。


次にカミサン。


基本、旅人のマント羽織ればなんだって良いのでは?と言う結論に。下着類は魔法のかばんで良いし、不都合があっても魔法で押し通せ!なんかあったら、火の玉でお手玉でもすれば良いよと言うと、あ~そうねと、ニヤッっとしながら納得するカミサン。


あ、俺、墓穴掘ったかも?((( ;゜Д゜)))ガクガクブルブル




そんなこんなで各人で準備を行い、気がつけば翌日。




「父さん、母さん、イデアを頼んだよ!」


そう言うと、息子は俺の実家に行くためのバスに乗り込む。

息子を一人でバスに乗せるのは心配だったが、これも勉強、そして、息子の意思を尊重し、早くけりをつけるためには仕方がないことと思いながら、バスの運転手さんに行き先を告げ、よろしくお願いしますと頭を下げる。


バスの窓から手を振る息子を見送りながら、俺らは急いで転移の準備を行った。


・・・・


・・・





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