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おててつないで その1

翌日、朝5時。


俺、昨日遅かったからすんごい眠い。


イデア、一番寝ててスッキリしているらしく、朝から「お腹空きました」と一言。


カミサン、イデアを見てたら寝てしまったらしく、起きてすぐに6時入りの話をしたら慌てて風呂に直行した。


息子、寝てるよ、仕方がない叩き起こすか!


とまぁ、各々がいろいろな準備をしていく中、イデアには昨日スタッフさんが購入してくれた服を見てもらうことにしたんだ。


時間もないから、ベットの上に置いたら、イデアはショートパンツに某有名スポーツメーカーのロゴが一つだけ入ったTシャツと、パーカーっぽいフード付きの服をチョイス。


ロゴ入りキャップも被ると、スポーツ好きな活発な感じがして、これはこれで可愛いな!


着るのが楽な下着見たいなものも見えるから、そこらへんは自分でつけてくれるのかな?カミサン教えたよね?きっと。


「ちょっと着替えてきますー」と風呂の方に向かって言ったので、ついでに体も洗ってくるんだろうなぁ~って思いながら、俺は俺で支度を始める。


あ、またステテコしかないや。

ステテコTシャツ最強伝説でも作るか~なんてぼそっと言ったら、息子、それ聞いてぷぷぷ~って笑ってるの。


コノヤロウ!今日はペアルックの刑だ!!

俺と一緒の隠れキャラ入りステテコに、これまた俺と一緒のTシャツじゃぁ!ふははははは!!!選択肢はないぞ!


そんなこんなで、バタバタしながら全員が準備を終え、そのまま出る・・・昨日ホテルの受け付けの方に聞いたら「二泊分お泊りになるように手配されています」なんて言われたので、あらためて企画部さん達に心の中でお礼をしながら移動する俺達。


移動しながら、おにぎりを頬張るイデアや勇気を見ながら、昨日からバタバタ続きで、ゆっくりごはんを食べさせてあげれてないなと思い、「ごめんな・・・昨日からゆっくり出来なくて」と言うと、


「ご飯食べれるだけでも満足です!これもおいひいですよ、おににり サケさん味!」と笑顔のイデア。あ、"おにぎり"ね。

「う~ん、プールに食べ放題で手を打つよ!」と勇気。手を打つなんて誰が教えた? あっ、俺か!


まぁ~あと少し休みがあるから、一度ゆったりたっぷりのんびり出来る場所で、プールや温泉、バイキングで食べ放題も悪くないかな?なんて言うと、「水着も買わないとね」とカミサン。


あ、こりゃ行かないと暴動が起きるなと、発言しておいて後悔してるうちに、職員口についたので、企画部さんに面会を求めようとすると、昨日親切に対応してくれた警備員さんで、事情も分かってたので、すんなり入れてほっと一息。


昨日いろいろ支度をした場所に行くと、昨日の皆さんがいろいろ準備をしていたので、家族で「おはようございます」と言い入ると、「あれっ?早くないですか?」と広報さん。


いや~企画部さんから6時からって言われてるんで、ちょっと早めに来たんですよ~なんて言うと、素人さんなのに真面目でよいですね~ ますます好感度が上がっていきますよ!なんて言われ、柄にもなく照れてしまう俺だが、企画部さんの目線はイデアに一直線・・・ま、まぁそんなもんさー


後はね・・・・






地獄だった・・・・





確かに良い経験はできたと思う。



学生時代、演劇部にいたんですよー懐かしいな~なんてぽろっと言ったら「じゃ!イデアさんが別撮りしてる間に、いろいろ撮りますか」なんて言われ、イデアがいる呈でいろいろな場所を案内す役を演じて見たり、無料イベントで体張ってみたり・・・


途中で何度もサボろうかと思ったさ・・・逃げようかと思ったさ! だけど、撮影班の皆さんの中に息子がいて「撮影中です。ご協力お願いいたします」ってボード持ってこっちを見てるだけに逃げられず。


息子の夏休みの自由研究のネタになるかと思って、お手伝いさせた俺が馬鹿だったorz


そんなこんなで、すっかり日も暮れ・・・



「皆さんお疲れ様でした!」


企画部さんの声に安心し、崩れ落ちる俺とイデア。


俺は純粋に緊張疲れだと思うけど、イデアは?


なんだありゃ?ぶっ倒れてぴくぴく言ってるよ・・・


近くに行ってみると


「も、もうお洋服食べれません・・・お食事着れません・・・」なんてぶつぶつ言ってるよ・・・


俺なんかよりもはるかに需要がある美少女ですから、きっとかなりハードな事させられたんだなぁなんて思い、心のなかで合掌しながら「お疲れ様」と声をかける。


一応、俺達はお役ごめんらしいので、最後にスタッフの方々に挨拶をし、ホテルのお代を支払おうとすると結構ですとの事。


一応働いたし、そんなものかな?必要経費で落ちるといいんだけどと思いながら、当たり前のようにイデアを背負ってホテルに向かう。




今何時だろう?


19時かぁ


たしか泊まったホテル、プールやってたな。


しかも結構遅くまで。


気晴らしにちょっと泳ぎたくなってきたなぁ~




「プール!」


・・・息子や・・・


そんな時ばっかり聞き耳立ててくれなさんな。


目を輝かせてるのは気のせいじゃないよね。

仕方がない、こりゃみんなでプールか?

えっ?カミサンは部屋でお休みですか?

イデアは?「プールって何ですか?」と興味津々。


んじゃ、ちょっと休憩したら行きますか~


イデア、ちょっと水着買って行くから付き合ってね。


えっ?「もうお洋服食べれません!」こりゃよっぽど恐怖になってるな・・・ま、水着がないとプール行けないし、最後だ最後。


カミサンを先にホテルに行かせて、俺と勇気、イデアでスポーツ用品店へ。


俺ら野郎は適当に水着を購入し、イデアの水着は店員のおねいさんに「この子に似合いそうなの」とお任せする。


少女を背負ったおっさんと息子に、最初はちょっと驚いていた店員さんだったけど、イデアの事は撮影で覚えていたらしく、撮影で試着した水着だという事だったので、興味があってそれを購入し、ホテルへ向かう。


俺と同じプール好きの勇気と、プール初挑戦のイデア。


勇気はほっといてもなんとかなるけど、イデアはどうしてくれようかな? ふふふ


そんな事を思いながら、ホテルに向かう途中。


息子が俺のシャツにしがみついてきた。


ちょっとした人混みがあると、俺を盾にして歩くのを覚えてから、気がつけばこんな感じだ。


つかまっていてくれたほうが、こちらも安心出来るので、ついついその癖はそのままにしてるけど、そのうち、大事な人をこうやって守って欲しいな、なんて思いながら、勇気を見ると、ちょっと照れくさそうだ。


まだいいよ、甘えても。大きくなったら誰かを守ってやれよ。


そんな事を言ってると、ふとイデアがぎゅっとしがみついてきたので、ちょっとバランスが崩れたが、まあ、それもいいもんだ。


まだ家族になれるかわからないけど、こんな感じで、バランスとりながら、ちょっとずつ進んで行ければいいかな?と、ふと思った次第です。


父親業も一生勉強だなぁ・・・


勇気お兄さんに、イデアお姉さんか・・・


そうなると良いなぁ~ふふふふ

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