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イマゴロセツナ 詩集

植物人間の薔薇の花散れど 君を愛す

作者: keisei1
掲載日:2015/12/30

冬眠カプセルの中の 薔薇の花と眠る

植物人間の君の美しさを 血塗られた

僕の掌の中で 許されるならば 包み込んであげたい


泥に塗れたこの地球の片隅 

薔薇の花が散れど なけなしの涙で君を愛す


ガラクタになったオモチャ箱の中

笛を吹くアルルカンのおどけぶりが

やけに切なく映り ツンドラの果ての凍土が

君がはしゃぎ疲れる頃 溶けていく


それにしても今は動かない君だからこそ

美しい


冷凍カプセルの中の薔薇の花を抱く

植物人間の 君の動かないその華奢な腕でさえ

血で汚れた僕の人生の欠片で 握りしめてあげたい


土に埋もれたこの星の片隅

薔薇の花が散れど 渇いた唇で君を愛す


ポンコツになった廃車の中 

ぎこちなく動くハンドルが

無性に愛しく映り 北極の果ての流氷が

君が泣き疲れた頃 溶けていく


それでもやはり

今は指一つ動かない君だからこそ

美しい


冬眠カプセルの中 薔薇の花と戯れる

君の化石にも見える細い体でさえ

血で濡れきった僕の その骸の両手で抱きしめてあげたい


涙に埋もれたこの大地の底で

薔薇の花が散れど 死体となったこの体で

君を愛す


切なくも悲しくもある

寂寥としたスカイツリーで出逢った

あの老婆の涙を誘い 

時に心に穴が開く 遺言の通り

僕はこの地球の 化石燃料が完全に尽きてしまうまで

君を愛そう





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