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補助科のおしごと!  作者: なつろろ
第1章
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テティ、初登校

「ここが、王立アルディア魔法学園……。」

 こんにちは、私はテティって言います。

 幻獣が好きで、幻獣共生科があるこの学園を志望して田舎から出てきました!

 「でも、パンフレットに載っていた建物はここに無い?」

 地図とパンフレットを頼りにここまで来たのですが、なんだかどんどん山奥に入ってきている気がします。

 パンフレットには大きな噴水、横にも縦にも広くて高そうな私の地元には絶対ないオシャレな建物が載っていたのですが……。


 あと、少しずつ小さい妖精や幻獣が私の横や後ろに着いてきています、いつものことなんですけれどね……。

 歩いても歩いても目指している建物は見つからなくて、どうしようと肩を落としている時に。頭にむにっとしたものが乗った気がしました。

「な、なに!?」慌てて頭に手をやると、「ホッ↑ホー↓」「……鳩?」

 鳩でした、軽くてびっくりしたのですがそっと頭から降ろすと嬉しそうにしていましたが、脚に魔法伝書鳩のマーカーが着いていたので主探しも追加になりました。慣れっこです。地元でもやっていましたから。


 鳩との遭遇からしばらく歩いていると、拓けた場所に出ました。

 その奥に、古いけど年季の入った校舎?のようなものに出くわしました。

 鳩の主はいまだに現れないのか、私の肩に乗っています、人慣れしているようです。

 古い校舎に近づくと、小さな私くらいの子が一人で校舎周りの草むしりをしていました。


 彼女?は私に気づくと。

 草むしりの手を止めて、こちらに近づいてきました。

「……あまりここに、人来ないんだけどな」

「あ、あの実は王立アルディア魔法学園を探していて……。」私がそう口を開くと、彼女はあぁとうなずいて。

「本校舎は真反対、ここは王立アルディア魔法学園 補助科の校舎」「補助……?」「……学園を、ウラで支えてる、科かな」「そ、そんな科も」




 あ、あったっけ……?

 

 「パンフレットには載らない科だからね、知らなくても問題ないよ」

 私がどう答えようか悩んでるのを汲んでなのか、慣れているのか目の前の女の子は顔色一つ変えず答えた。


 そして、私の肩に乗っている鳩をしれっと持っていた。

「マケマケ、また幻獣を引き寄せる人に着いていったね?」「あ、この子の主さんだったんですね」「そう、連れてきてくれてありがとう。この子ふらっと来て帰ってくるの遅いから困るんだ。」「い、いえ……慣れてるので……。」「……本校舎まで行ける?」

 鳩の名前が、マケマケ……。

 鳩の名前に気に取られて、本校舎のことを忘れていた。

「でも、草むしりは……?」「いい、物ぐさ先輩にやらせるから、絨毯出してくるから待ってて」

 ピッと彼女は私に指を差して、ツギハギだらけのローブを翻して校舎に入っていった。


 着いてきた子たちや、マケマケちゃん?を見ていたらヌッと大きな布が私の前に現れた。

 その上にはさっきの子。

 手を差し伸べるその手を取って、絨毯に乗る。

「じゅ、絨毯!?」「……補助科は人数少ないし、一回で運べた方が効率いいでしょ。」

 落ちないようにだけ気を付けてと彼女は言うと、絨毯は待ってましたと加速した。

「ああああああああああああああ!!!!!!!!!!」「……。」「死ぬ!!死ぬ!!!初日で死ぬのは嫌あああああああ!!!!」

 地面が近づいて離れる。

「マケマケ着いてきたの?」

 空中でほぼ乱舞している絨毯で叫んでいる私の横で彼女はけろっとしている、その後ろから先ほどのマケマケちゃんが鳩の出すスピード以上でこの絨毯に着いてきている。

「ま、マケマケちゃあああああああああああ!?」「こんな時もマケマケの心配か」「鳩ってこんなスピード出せ、出せるんですかぁああああああ!?」

「……普通の鳩は無理かな」「で、ですよねぇえええええ!!!!!!」

 私の絶叫が学園全体に広がっていたらどうしよう、そんな考えが頭を過ったときにはもう。

「着いたよ、起きて」「うぅ……あれ、生きてます……」「……殺すわけないでしょ」

 学園前に私は下ろされていた、「とりあえず、ありがとうございました。……うぷ……。」

 吐き気を抑えながら、絨毯から降りる。

 そうしたら、彼女は握手を求めてきました。

「……また、会うかも」「あ、確かに……うぅ……」「名前、聞いてもいい?」「は、はい……テティです、貴女は……?」


「エウロ」ぎゅっと私の手を彼女は握った。

 高い鐘の音が聞こえた。それと同時に彼女は絨毯にまた乗る。

「……じゃ、行くね」「は、はい……帰り、気を付けて……」「ん、ありがとう、帰るよマケマケ」

 ぎこちなく私は手を振ると彼女と暴れん坊絨毯とマケマケちゃんはまた浮上して猛スピードで去ってしまった。

 後ろ手で、彼女はまたピッと指を振っていた。

(行くよ、って合図だったのかな……。)

 私はそんなことを考えながらアルディア魔法学園に足を踏み入れた。

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