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DeViL 悪魔生転物語  作者: オクラ
 4章 『復讐の毒花』
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 79 接敵


 地獄・名もなき荒野


 「とりあえず、作戦は侵入してさらわれた者を発見し次第救出。」

 「うん。」

 「が、絶対に上手くは行かない。この前にエクサーが侵入に成功しているし、エクサーはセルベロに狙われてる。このことから警備も強固になっている。だから、制圧を仕切って救出。これでいく。」

 「わかった。」

 「でだ。アイツは…おーい!I,B、いつまで寝てるんだ!もう行くぞ!」

 「う〜ん…」

 「いつまで寝てるんだ!もう行くぞ!」

 「ふぁ〜〜〜…わかった。今行くから、ちょっと待って。」


 出発するっていうのに、ギリギリまで寝ているI,B。ライダーに大きな声で起こされてイヤイヤ立ち上がると、寝ている間に緩んだ胸部と局部の包帯を新しい物に替え、いつもより強めに結んだ。


 「お待たせ〜。」

 「I,Bもうちょっと緊張感を持て。」

 「大丈夫だよ、私は負けない。」

 「そういう問題じゃない。行くぞ!」

 「は〜〜い。」


 ーーーーー


 地獄・「ベレノアジト』付近


 「で、どうやって入るの?」

 「地下に基地があるならいくつも出入り口があってもおかしくはない。が、そんなものを探す手間はめんどくさい。エクサーこの前入った場所はどこだ?」

 「あそこのテントの中。」

 「よし、無理やり行くぞ。」

 「えぇ〜。」

 「とっととやるぞ!ん?I,Bはどこ行った?」

 「あれ?」


 途中まで一緒に来ていたはずのI,Bの姿がいつの間にかなくなっていた。


 「あっ!ライダー、あそこ。」


 エクサーが指を刺す場所をライダーが見ると、I,Bはテクテクと1人でテントの方へと近づいて行っていた。


 「何やってんだ。アイツ。」

 「ど、どうする?ライダー。」

 「どうするって、もう行くしかないだろ。」


 ライダーとエクサーはI,Bを追って走り出した。


 呑気さを全開にして、テントに近づくI,Bがこの場で目立たないはずもなく、この様子を見た『ベレノ』の構成員に囲まれてしまった。


 「あ?どうした嬢ちゃん?迷子か?」

 「おい、この女、すげぇいい体してるぜ。」

 「ほんとだ。誘ってんのか?」

 「嬢ちゃんこっちおいで、満足のいく物をあげるぜぇ。」


 圧倒的に露出度の高いI,Bは、下心丸出しの構成員たちに囲まれてしまった。構成員がI,Bの腕を掴んで連れて行こうとしたその時、I,Bは手を掴もうとした構成員の顔面を誰を気付かないスピードで、蹴り曲がっちゃいけない方向に顔を蹴り曲げた。


 「触んないで、気持ち悪い。」

 「おい、大丈夫か?」


 構成員は蹴られた構成員の安否を確認する。


 「テメェ、何してんだ!」

 「うるさい。」


 I ,Bは、自身の周囲を囲む構成員全員の首を曲げちゃいけない方に曲げて、全員を殺した。


 「コラ!I,B、何やってんだ!勝手に行くんじゃない。」

 「やるなら、早い方がいいでしょ?」

 「それはそうだが。」

 「I,B、大丈夫?」

 「問題ない。」

 「はぁ、まぁいい。行くぞ。」


 3人は、目的のテントへ侵入した。


 「この床が回転台になってて下に行けるはず。」

 「よしよし。」


 ライダーはしゃがんで床をコンコンと叩いた。


 「2人共、ちょっと離れてろ。」

 「「うん。」」


 ライダーは2人が少し遠くに離れたことを確認すると、強烈な衝撃波で床を丸ごとぶち抜いた。


 「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


 もちろん床が抜ければ落っこちるのは必然。ライダーとI,Bは冷静に落下するが、エクサーは絶叫しながらバタバタして落下していった。


 エクサーはそのまま、顔面から床に着地した。


 (なんか、この着地、既視感が…)


 エクサーの脳裏に過ぎる初めて地獄に来た時と同じ感覚。


 「エクサー、大丈夫?」

 

 I,Bとライダーの2人はフワフワとゆっくりと降りてきた。


 「さぁ、行くぞ。」


 3人は正面の通路に向かって走り出した。


 しばらく進むと、エクサーは理由の掴めない危機感をどこからか感じ取り、足にブレーキをかけた。


 「ん?どうした?何かあったか?」

 「いや、なんとなk…」


 ドガーーーーン!!


 エクサーの予感は的中。通路の壁を突き破ってガーディアンが姿を現した。


 「ガーディアンか、久しぶりに見たな。」


 エクサーとライダーが攻撃の構えをしようとした時、誰よりも早くI,Bは攻撃を仕掛けていた。


 ガーディアンの顔面まで飛び上がったI,Bは、蹴り一発でガーディアンの顔面を粉砕させた。


 「まだいる…ライダー、全部片付けてから追いつく。」

 「わかった。頼んだぞ!」


 エクサーとライダーはI,Bにガーディアンを任せて奥へと進んで行った。


 ーーーーー


 進んで行った2人はある大きな広場へと辿り着いた。


 「真っ暗だ。何も見えない。」

 「灯りを…」


 するといきなり部屋の灯りがつくと、部屋の奥には2人の悪魔がいた。


 「やっぱり、来やがったな。」


 そのにいた2人とは、オクチオとボッカだった。


 「俺たちはお前には用はねぇんだ。用があるのはリーダーなんで、退場してもらうぜ。」


 そう言ってエクサーの足元の床がいきなり抜けると、下に落ちていった。


 「お爺さん、悪いけど、ここで死んでもらうわ。」


 ーーーーー


 「ブヘッ!」


 またもや顔面から地面に落ちたエクサー。顔のパーツに問題がないかをペタペタ顔を触って調べるエクサーにいきなり冷や汗が走る。そして、何かをわからず回避をした。


 「!」


 回避して急いで振り返ったエクサーの目には、エクサーが先ほどいた場所に残る毒があった。


 「来ると思ってたよ、エクサー。」

 

 声の方にはセルベロの姿があった。


 「久しぶり…って感じとは行かなそうだね。」

 「僕はそうならないことを心底願っていたけどね。まぁ、いいさ、今度こそ、そうはならないから。」


 一瞬にして走る緊張。


 セルベロは体から放出した毒でエクサーへの攻撃を始めた。


 ーー終ーー


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