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DeViL 悪魔生転物語  作者: オクラ
 4章 『復讐の毒花』
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 77 家族として


 大変申し訳ありませんが、風邪をひいてしまったので療養とさせてもいます。2日に1話ペースだと思います。


 申し訳ないです。


 地獄・デロス・テンぺルト邸(庭園裏)


 「「う”お”お”お”お”ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」


 クーパーに託された思いを胸にしっかりと杭を打ち止め、理不尽に殺されたクーパーの怒りをルートとルードにぶつけまくった。


 そして、示し合わせた様に2人はルートとルードは同時に大きな隙を見せると、ナソとボッカは、ここに全てを込めた一撃を叩き込んだ。


 ボッカの爪は心臓を深く抉り、ナソのしなる腕は、的確に心臓付近でソニックブームを発生させ、心臓を弾き飛ばした。


 2人は顔を見合わせた。


 「やったな。」

 「あぁ。」


 ーーーーー


 地獄・デロス・テンペルト邸(玄関ロビー)


 「!」


 セルベロの変化、体から流れ出る毒。毒の強力さを表すように、床に流れ落ちた毒は、床を軽く溶かすほどだった。


 「なんだ、それは?」


 流石のこの様子にテンペルトは汗を流した。


 「魔術の様だな。ふふふっ、流石は我が子。誇らしいz……!」


 テンペルトの会話を遮る様にセルベロは、大量の毒でテンペルトを飲み込んだ。


 (まずい!これは!)


 飲み込まれたテンペルトに走る激痛、肌が焼けるような感覚と息苦しさ。攻撃が終わったと同時にテンペルトは回復魔法をフル回転させた。


 「!」


 が、回復魔法がいつもの様に発動することはなかった。そんなテンペルトの周りにひらひらと飛び回る蝶々。だが、普通の蝶がこんなところに飛んでいるわけもなく、飛んでいるのは毒でできた蝶だった。蝶がテンペルトの体に止まると、テンペルトの体の止まった箇所が痺れを起こした。


 「毒鳥…」


 一時的に体が動かなくなったテンペルトにさらに追い打ちをかけるように、巨大な毒の鳥がテンぺルトを飲み込み、壁まで突撃。そして、その毒は壁でテンペルトと共に固まった。


 毒に侵されるテンペルトは見える毛穴の全てから出血。さらに意識も飛びかけだった。


 「息…子…よ、見事だ。流石は…私の…子供だ。父として誇ら…ングッ!」


 セルベロはペラペラと言葉を口にするテンペルトに触手を突き刺した。すると、テンペルトの周囲の毒はセルベロの元に戻り、テンペルトは回復魔法を使える様になった。


 「どういうことだ?セルベロ。」

 「アンタを父さんだなんてもう二度と言わない。アンタを父さんだなんて二度と思わない。アンタの毒を解毒したのは、苦しみが足りないから。もっと、もっともっと苦しんで死んでほしい。いや、もっと苦しんで死ね。弱者(ザコ)の生殺与奪を握るのは、この場では俺だ。」

 「ふんっ、イキがるなよ…所詮はガキの分際、どこかで必ず粗が出る。ここで叩き潰す。」


 テンペルトの姿はさらに『蜘蛛』に近い形へと変貌。そして、2人は衝突した。


 ーーーーー


 ボッカ、ナソ、オクチオ、オレッチオの4人は庭園を通って玄関ロビー辿り着いた。玄関ロビーを見ると、そこには、ボロボロの玄関ロビーと中央に立つセルベロの様子。


 「セルベロー!」


 ナソがセルベロを呼ぶと、セルベロは虚な目でこちらを振り返った。4人はセルベロの元へ近づいた。



 「大丈夫か?セル。」

 「うん。」

 「父さんは?」

 「父さん?クーパーのこと?」

 「違う、本当の父さんだ。」

 「…僕の父さんはクーパーただ1人だ。それ以外は全て他人、みんなもそうだろ?」

 

 完全に吹っ切れているセルベロの変わり様には流石に4人共、動揺したが、反論する場所が見当たるはずもなく、何も言うことはできなかった。


 「……僕たちは強くならなきゃいけない。1人がじゃない。みんなで強くならなきゃいけない。誰も欠けてはいけない。誰も失っちゃいけない。僕たちは家族だ。自分たちの身は自分たちで守ろう。」


 セルベロは、急に血を吹き出した。


 「カハッ!あ”あ”あぁぁぁ、」

 「大丈夫か?セル?」


 4人は急いでセルベロを支えた。

 

 「大丈夫だ。たまたま体調が悪いだけ。よくないことがあったから。さぁ、みんなで帰ろう。」


 セルベロは魔術『毒』を使える様になったことで自身が自身の毒に侵されるようになってしまったのは、ここからだった。


 5人は家族として、同じ方を向いて進み始めた。


 ーー終ーー



 長っげぇ過去でしたね。ほんとはもっと短く終わる予定でした。ごめんなさい。


 テンペルトのモデルは、私の父親です(話として成立するように少し盛ってます)。で、クーパーは理想ですかね。私の父は自分の言うことが正しい。なぜかって?俺は親だから。って感じの堅物なので、まぁ日頃のストレス発散しとくかぁと思って題材にしました。

 一応、細かくはあるんですけど、テンペルトとセルベロの血が繋がっている描写として、怒ると一人称が俺になります。

 テンペルト=私→俺

 セルベロ =僕→俺 って感じです。


 描写としては書かなかったんですけど、テンペルトvsセルベロは、当たり前にセルベロの勝ちです。でも死体の描写をしなかったのは、セルベロの毒で骨も残らずテンペルトの体が溶けて、何も残ってなかったからです。







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