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DeViL 悪魔生転物語  作者: オクラ
 4章 『復讐の毒花』
63/207

 60.5 ナソとロイド


 タッタッタッタッタッ!


 息を切らし、運動神経が絶対に悪い走り方で、白衣を着た、気の弱そうな女の悪魔がどこかに向かって精一杯に走っていた。


 「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、」


 途中、何回か壁にもたれかかって休憩をしたが、またすぐに走り始めた。


 女の悪魔が急いで走っていったその先の扉を勢いよく開け、そこには、3人の悪魔がいた。


 「オレッチオ、どうした。いくら今日、ナソが帰ってくるとは言え、そんなに息を切らす必要はないぞ。」


 この部屋に向かって走ってきた、女の悪魔の名は、オレッチオ。ギャング『ベレノ』の幹部であり、担当は『全領域計画管理者』。 


 そして、オレッチオに話しかけた、ガタイのいい男の悪魔の名は、ボッカ。『ベレノ』の幹部で、担当は『戦闘』。


 この部屋には女の悪魔がもう1人。名をオクチオ。気の強そうな見た目をした『ベレノ』の幹部で、オレッチオの姉。担当は『全任務補佐』。


 最後に、『ベレノ』のボス、セルベロ。担当は『絶対者』。


 「た、大変!ナソの生命反応が消えた。」


 「「「!」」」


 ボッカは勢いよく席を立った。


 「どう言うことだ!」


 ボッカの怒声が部屋中に響いた。この怒声に恐怖を感じたオレッチオはびっくりして、少し涙が出てしまった。


 「大丈夫?オレッチオ。落ち着いて何があったかわかるところまで言ってみて。」


 そんなオレッチを姉であるオクチオは優しくなだめた。


 「うぅ…、生体反応が途切れた…。場所は、トバルカイン魔法学校。これ以上の情報はわからない。」


 「そうか…。」


 流石に大きな声を出しすぎたと反省したボッカは、オレッチオの話を聞くと、静かに腰を椅子に下ろした。


 「ありがとう、オレッチオ。座って。」


 オレッチオは椅子に座った。


 「どちらにせよ、確認しないとわからない。だから、なんとか確認を。」


 「俺の部下を行かせる。確認が失敗しても尻尾を切ればいい。今、ナソがどういう状況か、それを知るのが第一優先事項だ。」


 「そうね。それでいいかしら、セルベロ。」


 「あぁ、」


 「だ、大丈夫?」


 セルベロの顔には力がなかった。深い絶望に沈んでいるような、そんな顔をしていた。


 「とりあえず、確認を。」


 「そうね。」


 ーー終ーー

 


 


 















 ナソ(ロイド)が瞬間に何故、生体反応が消えたことがわからなかったの?と思うかもしれませんがこれには理由があります。

 あの時にエクサーが魔強化(暴走)をして、とてつもない量の魔力が放出され、その影響で生体反応の確認が鈍っていました。例えると、部屋の中に煙が充満して、何が何だか確認できないような状態みたいなものです。

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