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DeViL 悪魔生転物語  作者: オクラ
 1章 『エクサーと侵入者』
18/225

 17 魔強化(暴走)


 地獄・トバルカイン魔法学校(図書館)


 「あ”あ”あ”あ”あ”ぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」


 苦しみを帯びた絶叫を吐きながら、エクサーはロイドに向かって、肥大化した右の拳を顔面に叩きつけた。

 その勢いのままにロイドは壁へと叩きつけられる。


 もうこの時点でロイドの意識は飛びかけ。

 そんな薄れた意識の中でも感じざるを得ない程の恐怖がロイドの正面から向かってきた。

 これにロイドの細胞は一瞬にして諦めを覚えると、体からスーッと力が抜けた。


 エクサーはこの状態のロイドに全く情を見せることはなく、無慈悲にそして勢いよくロイドに近づき、顔面を打ち砕いた。

 わずか二撃。わずか二撃にして、ロイドの命は潰えた。

 しかし、理性のないエクサーはロイドに息が無くなったことなど知らず、死体を殴り続けた。


 ロイドの死体をぐちゃぐちゃの肉になっても殴るエクサー。それも殴る威力は数を重ねる程により強くなっていた。図書室に響くエクサーの殴る音と血の匂い。もはや、エクサーの殴る音というのは生き物を殴る音ではなく、ぐちゃぐちゃの肉の下にある床を殴る音。


 この状況が余計に意味の無い物を殴っているというこの状況が、余計に凄惨さを与えてくるのだ。


 この状態の図書館の扉が開くと、ドラギナとクーが入ってきた。

 2人は入ってくるや否や部屋の血生臭さと空気の悪さに吐き気を覚えた。


 すると、エクサーは2人の方をゆっくりと見た。

 エクサーの顔を見た2人は顔面蒼白になった。


 「や、やっぱり、無理です。」

 「ここまで来たんだ、それに逃げ切れるわけもないだろ。」


 ドラギナはすくんだ足を一歩一歩と前に出した。


 「クー、サポートを頼む。オレはこいつを止める。」

 「わ、わかったです。」


 ドラギナは足を止め、勢いよく踏ん張り始めた。


 「クッ、」


 踏ん張ったドラギナの姿はどんどん変化していった。体は大きく、皮膚から赤い鱗が現れ、爪は伸び、翼が生え、容姿はどんどんトカゲのように変化し、変化しきった姿はまさに二足歩行のドラゴンだった。


 ドラゴンとなったドラギナは、口から床に向かって炎を吐き出し、周囲に炎海を作った。


 「止めてやるよ、エクサー。」

 「あ”ぁ、あ”ぁ、あ”ぁ、」

 「クー、サポートくれ!」

 「わ、わかったです。」


 クーはドラギナに言われた通りに『魔法耐性』、『魔法攻撃強化』、『魔法効率強化』などの補助魔法をかけた。

 クーは、魔力効率が良かった。そのため、他に比べて、魔力消費を少なく魔法を使うことができた。


 「うっし、行くぞ、エクサー。」


 意気込んだドラギナは、多くの炎を一気にエクサーに打ち込んだ。

 巻き上がる黒煙。しかしそんなものにダメージは無く、エクサーはドラギナに突っ込んできた。


 振り上がった拳はドラギナに狙いを定めた。

 もちろん、ドラギナはそれを理解していた。そのため、バリアを展開。が簡単に破られ腹部にクリーンヒットした。


 ドラギナは大きなドラゴンの足でなんとか踏ん張った。


 「痛ってぇ、クソ。」

 「大丈夫です?回復かけるです。」


 ロイドを屠った拳は、ドラギナに直撃した。しかし、クーのサポートのおかげで、致命傷は免れていた。もしサポートがなかったら、間違いなく拳はドラギナを貫いていた。

 クーの回復とドラギナ自身の回復。ダメージはすぐに無くなった。


 「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!」


 叫びを上げたエクサーの肥大化した右の拳は、内側から棘を生み出した。

 殺意の増大。エクサーの肉体は相手を確実に屠るために姿を変えた。


 「ヤバイな。クー、魔力を送ってくれ。」

 「わかったです。」

 「よし、もういい。」


 エクサーは、唸りを上げドラギナに向かってきた。


 ドラギナは向かってくるエクサーに向かって、口から火を吹いた。

 火を正面から受けたエクサーは、ほんの一瞬だけ怯みを見せた。

 ドラギナはそれを見逃さなかった。すると、エクサーの四方に小さな魔法陣がいくつか現れ、魔法陣から燃えた”鎖”が出てきて、エクサーに刺を刺し、拘束した。


 「や、やったです!」

 「いや、ここからだ。」


 ドラギナの言う通りだった。エクサーを元に戻すための方法を考える必要があった。だから、ドラギナはエクサーを拘束した。


 「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!」


 エクサーは拘束を解こうしていた。拘束が解けるのは時間の問題だった。


 ーー終ーー


 名言っていいですよね。この前、『世界のことわざ100』という本を買いました。面白かった!

 ここに載っていることわざ全てには共通点がありました。それは誰でも共感しうると言うことでした。

 私は日本に住んでいます。でも、アフリカのことわざを聞いたら、あっ、っとなります。勝手な憶測ですが、きっと逆もあると思います。

 こういう言葉。誰しもが共感しうる言葉って非常に貴重で、これから大事だと思います。

 インターネットが普及し始めて、世の中は便利になりました。そして個人の発信力は普及以前に比べて何倍にも膨れ上がったと思います。

 インターネットの怖さってこれだと思っています。もちろん詐欺の危険性が、、、などもあると思いますが。

 一般人が、言葉を発信することが容易になり、それに対して、反応が返ってくると自分に人気がある、影響力があると錯覚してしまいます。

 そうやって、自分には力がある。他者のコントロールができる。と思ってしまうことで、誹謗中傷や偏向的な発言が生まれると思います。

 こんなことだから、一方しか考えず、多様化だの男女平等だのがまとまらないんだと思います。

 こういう時に大半の人が共感しうる言葉が大事で、貴重だと思います。


 かく言う私もこうやってお気持ち表明、的なこと言ってますね。怖いって言ってたのに。矛盾じゃねぇか。

 

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