第4話 落し物の正体
第4話→第42話 落し物の正体
猿見伸一については、田中は何も知らないということでとりあえず名前が出た古巣小学校の体育館へ2人は向かうことにした。
美和の家であるスイレン荘からは徒歩で10分程度なのでここまで乗ってきた車を1度パーキングに停めそこから歩いて行くことにした。
「古巣小学校には何か...ありますかね?」
「......」
田中は何も言わなかった。
やはり今まで数々の犯人に立ち向かってきた田中と言えど精神的に辛いのは目に見えた。
それを察し愛島も無理に会話を作らず黙々と歩いた。
道中、猿見家の前を通っていたのも気付かずに...
~~~
-古巣小学校
「とにかく手がかりは体育館だ。行くぞ」
古巣小学校は数年前に廃校になったばかりの公立小学校でまだ外見は新しく、誰か人が居ても何ら不思議ではなかった。
それは体育館も同じでツタとかホコリとかそんな物はなくいたって普通だ。
2人は小学校の正門から入りすぐ右手にある体育館のドア前に立った。
「構えろ...突入だ」
田中は拳銃を取り出し手元に構えた。
やはり精神的にきてるのかいつもより拳銃を出すリミッターが緩い気がした。
俺も一応構える。
「......行くぞ!」
扉を横に開き2人は走って中に入った。
すぐに拳銃を前に突き出す。
だが中には誰もおらず物なども何も無かった。
いわばもぬけの殻である。
「あれ?誰もいないですね...」
「気を抜くな!!」
2人は慣れた手つきで体育館中をくまなく探索した。
舞台や倉庫、幕に至るまで全てである。
しかし、誰も人は発見できずに終わった。
「"ハズレ"ですね...」
「いやまて!!何か...ある」
田中の指先を見ると、床に何か長方形の紙のような物が落ちている。
2人はそれに駆け寄り確認した。
「これは......!」
それは...
猿見伸一の健康保険証だった。
「猿見伸一...ってこれ!」
愛島が裏を向けると、そこには猿見伸一が住んでいるであろう住所記載されていた。
2人は顔を見合せお互い頷いた。
だが、田中の精神状態によってはこのまま猿見の家に行くのはこちらとしても危険なのでは...?
田中が暴走してしまうと色々とまずい。
情報も整理したいし...そもそもこの猿見伸一という男は悪人なのか...?それも分からない......
「田中先輩...今日は1度帰りませんか?1回頭冷やして明日行きましょうよ!その方が良いと思います...。...刑事として...」
田中はまた沈黙した。
それはYESなのかNOなのかどちらとも取れた。
「先輩...?」
「......わかった!じゃあまた明日スイレン荘で会おう!」
良かった!先輩分かってくれた!
俺も頑張って明日に備えて先輩の力にならないと...!
こういう時に力になるのが後輩としての勤め...!!
そうして明日を迎えた。
--続く




