第3話 日記からの誘い
第3話→第41話 日記からの誘い
「何が書いてあった?」
「読み上げます」
愛島は日記の内容を1番最初まで遡って読み上げ始めた。
「4月1日から日記が始まってますね」
「4月1日
昨日の夜の記憶はなく今日目が覚めるとそこは体育館だった。周りには老若男女が沢山いて最初は私を含め全員がわけも分からないといった状況だった。すると一人の男が舞台上で話を始めた。その男曰く私含めこの人達は"嘘→死"というゲームをするために集められたそうだ。
嘘→死とはウソミギシと読みゲーム参加者の嘘を密告するとその参加者を殺せる。そうやって最後の1人になると報酬として100億円貰えるというものらしい。私は困惑している心を落ち着かせ、このゲームに勝利し100億円獲得するためにこの日記をつけようと思う」
田中と愛島は顔が歪むほどの衝撃を受けた。
「ゲーム...?密告...?死...?どうなってんだ!?こんなの違法行為の特売セールじゃないか!!こんなものに美子は...?」
日記の内容は現実味が全く無く到底信じられるものでは無かった。
だが、この美和の家の中の状況が俺たちに『信じろ』と訴えてくる。
俺は続きをまた見ることにした。
「体育館を出てわかったが、ここは"古巣小学校"だったようだ。どうりで...。とにかくここで何かしてても危険だと思うので1度家に帰った」
ここで一日目の日記は終わっていた。
田中の方を見ると、血の気が引いていて最悪な状況を想像しているように見えた。
そんな田中を見て、俺も......
信じないといけないのは分かっているのだが
そんな田中の背中をさすりながらまた続きを読み進める。
「4月2日
今日の朝にパチンコに行こうと思ったら子供が進路を邪魔してきた。それが鬱陶しくてイライラしてたらその子の親が来た。自分の子供ぐらいコントロールしろと思った。その後は一日中パチンコを打った。その日は勝利を決め気持ちよく帰ることが出来た。こんな状況だから運が回ってきたのか。このゲームが終わったらどうせ100億貰えるんだし明日もいっぱい打とう」
うーん...奥さんのギャンブル中毒が見てわかる。
そんなこともあってか田中の心の中はぐちゃぐちゃだ。
だが肝心のこの状況についてはまだ書かれておらず先もまだある。
田中には少し気を使いながら続けた。
「次は4月3日です」
「この日だ!俺が謎の子供ずれと話したの!」
「じゃあこの日に何かがあったのか...」
「4月3日
今日は家を出てすぐイケメンがナンパしてきた。名前は猿見伸一と言うらしい。私も特にやることも無くパチンコに行こうとしてたのでついていく事にした。そこから楽しくデートしてたのだがやっぱり映画館のような長時間拘束されるような所はだめだ。どうしてもパチンコしたくなってしまう。伸一さんには悪いが抜けさせてもらいパチンコに行った。
すると伸一さんも追いかけてくれたみたいで楽しく盛り上がれた。しかも更にいい事に伸一さんに嘘を3回つくことに成功した。ルールを軽くしか読んでなかったがとりあえず期間中に3回嘘つけば良いみたい。最近は凄いついている。運が回ってきたのかな?」
「もう後1ページで最後です。ちなみに猿見伸一って知ってますか?」
「いや全く知らないな。なんなんだこいつ...あの子連れと関係が...?」
既に2人ともこの日記に夢中になっていた。
「とりあえず最後まで読みますね」
最後のページは同じ4月3日であったが、筆跡が違くて明らかにおかしな様子だった。
どこか...書きなぐったような字だ。
「最悪だ!密告されたとメールが来た。しかも伸一に密告されたらしい。あいつマジで許さない!こんな日記を書いてるうちにも誰かが殺しにくるのか...怖い...怖い...でも絶対タダでは殺されてやんないから......」
そこで日記は終わっていた。
この事から察するに田中先輩の元奥さんの美子さんはウソミギシというゲームに参加させられそのゲームで猿見伸一に密告され殺されたと......
本当にそんな事があったのか!?
俺たちは警察の人間だがデスゲームだなんてそんな話は一切聞いた事がない。
俺は何か闇を見た気がした。
だが、一方の田中は思っていたより取り乱してはいなく前を見ていた。
「そうか...とにかく日記で分かった情報である猿見伸一と古巣小学校を探ろうか」
良かった。俺だったら確実におかしくなってると思う。田中先輩は強い人だ...!
俺はより一層田中先輩について行こうと決意を固くした。
『あんな日記を見てしまったがために...俺は...』
--続く




