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魔王討伐、引き受けます  作者: ユウグレムシ
特別編 ユゥラ 対 機械騎士軍団
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エピローグ

 フェイ達と別れ、クロルクを去ってからしばらくあと、王都に残ったアイラ・リンゼの手紙がユゥラ宛てで旅の宿に届いた。都に帰れば陰謀の渦中に巻き込まれるのは火を見るよりも明らかだったが、アイラは再会だけ約束し、フェイにもユゥラにもついてこなかった(フェイには「ユゥラとアイラ、いいコンビになれるんじゃないの」なんてからかわれたが、フェイが友達なのと同じく、離れていてもユゥラとアイラは友達なのだ)。手紙によると、アイラは父の亡骸と対面し、親無しの人生の苦難にも背負った家の重さにも立ち向かう覚悟をしたようだった。手始めに彼女は、アルトゥエ殺害事件のその後の展開を報告してくれた。

 ユゥラの予想どおり、事件の首謀者は宰相ルフ・ユヴールで間違いなかったが、ルフもまた追い詰められての謀りごとだった。莫大な利益を生む被造物量産計画は、実行するか否かも話し合われないうちから噂だけが独り歩きを始め、商工ギルドで仕事の受け持ちや報酬の取り分をめぐる密約が交わされ、輸送用の船などの巨額の先行投資が始まり、アルトゥエの調査によって先人の度重なる失敗をルフが知るに至った頃には、すでに複数の他国が内々に輸入について打診してきていた。こうまで話が広まってしまうと、失敗が目に見えていても、計画を中止させれば刺客がどこからルフの元へ送り込まれてくるやら分かったものではない。だから秘密が我が手にあるうちに握り潰し、儲け話を台無しにした責任をアルトゥエになすりつけるために、傭兵を使って王の面前でアルトゥエの自殺を上演してみせる必要が生じたのだ。王城でぜんぜん見かけなかったアルトゥエの部下の魔術師達も、機械騎士の犠牲になったことにして、遺体がまとめて穴に放り込まれていたのが発見された。処刑されたルフは魔術師達の代わりにその穴に放り込まれたそうだ。

 ……“万民の願い”だのなんだのほざいていた気がするが、単にルフの都合だった。アホか。


 “たとえ人類の行いが正義でないとしても、我々は我々自身のための正義を他人任せにしてはならない”。アルトゥエはそう警告した。だがユゥラにとっては、人間が正義だろうと悪だろうと、どうでもよかった。「正義のために無償で働いてくれ」という依頼を、これまで幾度も目にしてきたからだ。


おわり

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