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2-5.別の力

まず、魔法師同士が1対1だ。

相手が殺す気だとしても、リーナが手加減すれば問題無い。


キリカがパニックだ。

「おいぃぃぃ恋人だろうがあぁぁ、リーナさぁぁん」

「俺が保証する」


なにげに「俺」口調だし、さっきのギルドでの悪ノリといい、性格が変わったわけではなく自分の素が出ていたり。

『解明』が「俺」は自信ある口調の自動変換に過ぎないと教えてくれる。



リーナは普通に避けている、テレポートも必要ないようだ。

なるほどと納得する、さっき分かっていたはず。

相手も当てれば勝ちなので威力は極力下げているようだ。


リーナが消えて、相手の目の前に現れていた。

手を向けると、相手はへたりこんだ。

「負けました」




次は大盾にカレンを当てる。


彼にとっては屈辱だろう。

少女に大盾でぶつかるわけにも行かない。


「カレンがぶつかるから耐えてみてくれ。カレンは他の『技』禁止な」

しぶしぶ大盾が承諾する。

じっとしていればいいのだ。


「まず軽くいってみまーす」

ちょんと触ると盾がひっくり返りそうに後ろへ倒れた。

起き上がって首をブンブン振っている、目がまん丸だ。


「ほんきで行くよー」

大盾は盾を地面に突き刺し、ラグビーかアメフトかという構えだ。


音もなくぶつかり、一瞬後にドガッと大きな音がした。

大盾(の男)が壁にぶつかった音だ。

まずい、死んでは冗談にならない。


リーダーのナザルが感心しているが・・・?


10秒後くらいに、大盾が立ち上がった。

また首をブンブン振っている。

納得できないのか、クラクラするからなのかはっきりしてくれ。


大盾は既に負けを認めた魔法師の横に腰掛けた。

なんか言え。




「おい、お前は2回もやって大丈夫か」

心なしか、ナザルの試合前の強気が消えていた。


「同時にやろう。自分の力を見定めたい」

ヨウは正直過ぎた、ナザルとアサシン男に火を点けたようだ。


試合用の木剣に持ち替える。

アサシン男は普段対練で使う、重さや重心調整した木短剣だ。

投擲での対練がこれで可能だ。



「始め!」

マスターが宣言する。


前後からではなく、アサシンは右側にいる。

Aランクのプライドか。


ナザルの剣の速度が一気に上る。

これが『神速』か。


ヨウはスキルを限定し、ロックしている。

使うのは『剣王』『冷静』のみ。

【剣の心】も働いているかもしれない。


目的は、剣の腕を更に磨く事。

このような千載一遇の機会は本当なら無いのだ。



ロックしなければ間違いなく加速していたはず。

とんでもない速さ、フレディーの剣を思い出す。

馬鹿な、フレディーと比べて良いわけがない、『神速』だ。


加速していないのに、あの時のようにギリギリで躱す。

時間の感覚が分からない。

ナザルの動きが遅くなったのか、ヨウ自身の動きが速いのか。


横から木短剣が飛んできた。

ヨウは一瞬目を奪われ、なかった。

ナザルは見た、自分の最高の攻撃中に横槍(横短剣)とは!


ナザルの剣がふわりと飛んだ。

飛ばされた。

ヨウの『柔能(じゅうよ)く剛を制す』の見本のような円運動に。


『剣王』が『剣竜』に変わった。

ミスに付け込んだようなものだが?

いや、実際に剣技が上がったのだろう、自分でも認めよう。


余裕を持って飛んでくる木短剣を叩き落とす・・・。

あの感覚!

加速は使えないのに、加速の感覚がある。


アサシン男ヒョドルが消えて、敵意が現れた。

背後だ。

『感知』は関係ないと思いそのままだった・・・。


背後から飛んできたのは・・・真剣だ。

本来の武器を隠し持っていた、それに刃が変色している。

毒短剣だ。


何かの気配が変わった、マスターの爺ちゃんだ。

ヨウは手で制する、手出し無用だ!


ヒョドルは普通の加速を使った、飛んでくる速度で分かる。

普通に全て叩き落とす。


次は何が来るか、ヨウは待つ。

もし相手が『自己加速』を使えば、解禁するしかないが。

得体のしれない相手つまりヨウに対し、どんな最高の技を繰り出すのか。



走ってきた、恐らく彼の最高速の加速だ。


ヨウは棒立ちで待つ。

加速状態で振られる毒短剣を避け、ヒョドルの腹に拳を打ち込んだ。

終わった。



実りと言えるのはナザルの神速を見れたのと、それへ対応出来た事だけだった。

相手のミスがあったとはいえ・・・。



リーナが全ての毒に清浄をかける。

体内に入らなければ、解毒ではなく清浄を使うそうだ。




ヨウは少し自分を「狡い」と思った。

だが、剣技を極めるには相当の相手に対さなければならない。

実際神速に相対することができた。


剣技は数値ではないと思っていたが。

実際にはステータスによる速さや強さが相手を圧倒したのだ。

ただ、『神速』とはもう一度きちんとやりたい・・・。



アサシンの男、ヒョドルは捕縛された。

リーダーのナザル自身の手によって。

マスターに手を下させなかったのは不幸中の幸いかもしれない。




マスターが耳打ちしてきた。

「晩飯食ったら、ギルドのマスタールームにおいで。

いい物を見せてやれるかもしれん」


超能力か、スキルか、ドラゴンのような力か分からないが思考が分かったのだろうか。

それとも、女を呼んで酒池肉林だったりするかもしれない。


いかにもエロ爺っぽいし。





なぜヨウがこの様な行動に至ったのか、神速に相対するのを望んだのか。

答えはステータスにある。


あの時ナザルはもちろん全員に敵意は感じなかった。

恐らく乱暴な言葉遣いで挑発し、ヨウ達と真剣勝負がしたかったのだ。

途中からだが1人を除き。


敵として覗き見たステータスは。

ナザルがレベル204で、強さ490、素早さ490

体力やスタミナも同等。


これが普通なのだ。

ヨウは自分とリーナのチートさ(インチキさ)に愕然とした。


だが、ナザルは『神速』であれだけやれた。


ヒョドルの加速は高速移動のみ、同格程度に対してしか意味がない。


ナザル以外はレベル200に届いていない。

魔法師は魔力と知力のみ600近くあった、他は100前後だが。


愛するリーナの場合、魔力・知力2000、他も500超え。

つまり、ナザル達全員を身体能力で超えているのだ。


今日があるいは、剣技をまともに上げる最後のチャンスだったのかも。

もちろんザクロス先生の教えで自分自身で上げるが・・・。





夕食、またキリカの大法螺、じゃなくて大袈裟な話が始まった。

大勢客も集まる。

俺達がDランク、カレンはランクさえ無いと知れば誰も聞かないかも。


あれは誰も知らない試合のはずなのに・・・。

まあ知ったこっちゃないが。



ギルドに向かう。

隠密スキルとか欲しいところだが、屋根を跳びショックの無いよう着地し誰にも見られないようにする。


玄関から入らずマスタールームに入れないか?

屋根をコソコソ移動していると窓越しに目が合った。

窓を開けて出てくる爺ちゃん。


「ついておいで」



夜だが欠けた2つの月明りでぼんやり見える、昼使った闘技場だ。

大盾が壊したフェンスの場所は片付けられてヒモが張ってある。

石の細工が終わり次第運び込んで修復できるそうだ。



互いに武器を持たず構える。

刀「不断」は収納した。


「あらゆるスキルを使って良いぞ。

最初は防いだり反撃してみるのもよかろう。

出来れば、お前さんのあらゆる感覚で『見極め』に集中せい」





終わった。

ヨウは死にかけた。


治癒しながら全力『自己加速』で見た。

『解明』で観察した。


起きた現象は分かった。

なのになぜ出来るのかが分からない。



違うのは・・・

ステータスという、力や速さではなかった。


法則が、(ことわり)が違う。


現在スキル・称号:

『会話』(初期設定)

『リワインド』

『治癒』

『加速』『自己加速』

『回復』『簒奪(さんだつ)

『防御無視』『魔断』『跳躍』『空壁』『剣竜』(NEW)

『感知』『威嚇』

『解明』『交渉』『尋問』『冷静』

『模倣』『解体』『騎乗』『上級鑑定』

【多くの信頼】

【剣の心】

【竜の同盟者】


ステータス:レベル125(37回目)

体力2368、魔力1352、スタミナ2368

強さ2368、素早さ2368、知力1921、運100



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