表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/30

2-2.報復

広がるのは城下町だ、やっと目に入る。

慣れない戦いに視野が狭まっていた気がする。


街を囲む大きな壁を見た時は、ドラゴンの気配にだけ集中していた。

キリカと並んで走った、一刻も早く着かなければと。

多くの避難民とすれ違った気はした。


リーナの消火活動が大きく、城内は鎮火した。


被害を受けたのは城とそれを防衛する騎士たちだ、城は見る影もない。

騎士や有志の冒険者が討伐を伝え、人々は戻りつつある。

冒険者たちはドラゴンは諦め、避難活動に協力していたようだ。



「なにはともあれ、感謝する他何もない。

褒美と言っても・・・今持ち出した宝物から選んで貰って構わん」

ここの城主、正確には大公爵と呼ばれる王族だそうだ。


「巨大な死骸を片付けるのも一仕事だな」


ヨウはあることを思い出し、キリカに聞く。

「魔法バッグに入れたいんですが、こんな大きいのはどう入れるんです?」

「こんだけデカいのを・・・お主ならできそうな気がするのう」



ヨウは言われた通りドラゴンの中央付近で最も高い付近に跳び上がりリュックを被せる。

ストレージに入るか不明だが、普通なら入らないので言い訳は立つ。


ドラゴンが消えた、収納できたようだ。

表示を見ると『レッドドラゴン+鱗35』になっている。

バラ撒かれた鱗も同一と判断され回収されたようだ。


キリカが懐を探り焦っている、鱗を拾ってたっぽい。

「鱗はまとめて回収しました、山分けするんで安心してください」


「まったく、手の早いやつじゃ。あんなとこに手を入れるとは・・・」

顔を赤らめている・・・ダメな展開だ、時よ早く動け!



褒美と言われたが、目ぼしい刀剣類は無かった。

『初級鑑定』が増えている。

城の再建もあるだろう、剣以外は不要だと正直に伝えて丁重に断る。




この町はシンリーという。

ギルドで大公爵を伴い討伐報告、死骸を出す場所が無いので助かった。

城からの救援依頼も取り消され、通信網で全ギルドに情報は届く。


ドラゴンはキリカの知る大きなギルドで一旦納品する。

ランクや実績に関わるので重要だそうだ。

もちろん、その後は換金したり素材に使ったり自由だ。


大公爵は帰り、ギルドマスターとの面会のため2階応接へと通された。

リーナ、キリカに挟まれて座り、一瞬無言の間にあることをする。

全力の通常加速。


単に考える時間を作るためだ。

空間全部ほぼ真っ赤に見えるが、この間も感知などは働いている。

考えるのは新しいウインドウ4つについて。



ひとつは敵スキル用、既に何も表示が無いのを確認した。


後は味方あるいは無差別の、ステータス表示とスキル表示。


最後がよく分からない、とりあえず開く。


[此れは全ての窓の根源なり]

古語が文語調でそのまま伝わるが、普通の調子に脳内変換しよう。

とにかく、このウインドウが他のウインドウの元らしい。


[能力を覗き見るのは責任を伴う、軽々に使うな]

その通りだ、だから保留してこちらを先に見た。

護り護られ、一心同体のリーナのだけは見るつもりだ。


自己加速時間を絶妙に調整したように、洞察の進化系である解明でコントロール可能なはずだ。

強く意識すると『解明』が反応し、肯定だと分かる。


画面が切り替わり、新しい文字が表示された。

[正しい手がかりを集めれば、正しい情報を授ける]

[頼りにしろ]


声は出ないが、一度開いたからいつでも伝わって来るだろう。

『解明』と重複する気もするがこちらは自分の推理力の進化、窓の方は第三者視点の物なのだと思う。


リーナの能力やステは・・・相当ある。

ゆっくりと、後で本人に確認したり教えたりするべきだろう。

とりあえずこのくらいか、加速を切る。



あまりに高速だったのでスタミナが5程減っている。

考える時間が欲しい時は使えそうだ。



しばらくしてマスターが入室、普通に自己紹介や討伐を称えた。

討伐成功の宴会を開くという話をするが、固辞する。

城の復興が大変だろう、死体の山を見た後でそんな気にはならなかった。


そのまま応接で弁当を取り出し食べようと思ったが、もう日が暮れるだろうということでこちらで一泊する事になった。


弁当の時間経過はリーナの次元魔法で止めたと適当な事を言うと通じた。

本当にそういうのがあるらしい。


外へ出るとワイバーンが上空を旋回していた。




食事が良い宿というヨウの希望で宿は決まった。

ワイバーンを連れ歩く一行に、最初住人はびっくりする。


ドラゴンを倒した3人とすぐに気づき、手を振ってきたり子供たちが寄ってきたり。

人気者だ。




目立つので剣と魔法の練習は出来ない。

夕食ではキリカが従者らしき騎手にヨウの活躍を語る。

本人も色々やっていたはずだが、「ヨウのドラゴン退治」になっている。


他の客も聞き入り集まって来て、2度も話した。

2度目は少し活躍が派手になっている・・・。


最後のドラゴンの「言葉」は省略していたが、後で確認しておこう。



リーナと部屋に戻り清浄をかけ、窓で見えるステと能力について話す。


魔力と知性が飛び抜けていて2000近い、凄い。

他は500と少しだ。

すべて数値化されていて、ヨウの仕様を引き継いだようだ。


魔力特化の成長で比較し難いが、全体量の伸びはこれからも同じだろう。

レベルは125、つまり・・・。


スキルを見ると『リワインド』が一番上、予想通りだ。

これが確認できれば充分だ。

ヨウと同じ様に成長できると聞き喜ぶリーナ。


特別な物は『記憶』『騎乗』[もちろん馬やワイバーンに]など。

『解体』や今分かっているのと同じ属性魔法と、最後に称号が。

【ヨウへの愛】、言うのが恥ずかしかった。


リーナがヨウに抱きつき、ヨウも抱きしめた。



寝ようとすると、隣室で壁にピッタリくっついた気配があった。

壁を壊さないよう軽くケリを入れておく。



~~~~~~~~~~~~



隣の気配が不穏だったので、昨日はリーナに断り「加速練習」即睡眠。

よく寝た、寝すぎ。

寝すぎて眠いが朝だ。


ドンドン扉が叩かれる、キリカらしいが焦っている。


「ドラゴンじゃ! 3匹も近づいておる!」

キリカの感知はやはりすごい、ヨウにはまだ何も感じられない。

感知ではなく別の物かもしれない。



慌てて装備をつけ3人宿を飛び出し走る、途中リーナを抱っこする。

「ワイバーンは大丈夫?」

「怯えるが、縮こまって動けんだけじゃから大丈夫じゃろ」


城壁の外へ出て、キリカの示す方向で待つ。


詳しくは聞いていないが、今までは1匹が暴れていたはずだ。

今来ているのは別のドラゴンのはず。

3匹は止まらずこちらへまっすぐ来る、復讐か?


粒のように見えた、既に感知範囲だ。

全部昨日のドラゴンより強い。

後ろ2匹がステ平均1200、前のが1700くらい、昨日の倍だ。


能力はブレス、毒尾、そして物理・魔法防御はそれぞれ強さが違う。

一番前のが物理・魔法防御[強]だ、



(ハナシガアル)


「言葉が分からん」

キリカだ。


「自分が話すよ、通じるみたい」

『会話』が働いているのだろう。



ドラゴン3匹は目前に降りてくる。

やはりレッドドラゴンだ。

魔法のはずだが、離着陸は昨日と同じで暴風を起こすようだ。


もしかしたら横から誰か攻撃するかもしれない。

その時は食い止めるが・・・。

知性があるようなので話せば理解してくれるといいが。




いきなりイメージが伝わってきた。

爆発に包まれるドラゴンの住処、正確には巣穴の入り口か。

飛び出すと次々に何かが爆発する。


爆薬らしい。

犯人たちは時限装置を仕掛けたらしく、洞窟や山中に散り散りに逃げる。

人間だ。


怒ったドラゴンは近くの町へ飛び報復した。

そして帰ると・・・巣穴はまたも爆発。

ブレスを吐きながら何とかねぐらに着くと宝物が全て奪われていた。


ドラゴンは奪われた物を探し、飛び回り復讐した。

宝物のあるらしい城を探し当てた、昨日のことだ。


記憶は多少の時間差で共有されたらしい。



(エリザベスハドウナッタ、ハナシニヨッテハユルサン!)


現在スキル・称号:

『会話』(初期設定)

『リワインド』

『治癒』

『加速』『自己加速』

『回復』『簒奪(さんだつ)

『剣王』『防御無視』『魔断』『跳躍』『空壁』

『感知』『威嚇』

『解明』『交渉』『尋問』『冷静』

『模倣』『解体』『騎乗』『初級鑑定』(NEW)

【多くの信頼】

【剣の心】

【竜の涙】


ステータス:レベル125(37回目)

体力2368、魔力1352、スタミナ2368

強さ2368、素早さ2368、知力1921、運100



■ブックマークとしおりで読み忘れなく■

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ