表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/30

1-15.剣の心

次はヨウ自身がオークを狩ってみせた。


加速だけで仕留めようとしたが、跳躍後の下降に振りが間に合いそうもない。

自己加速で首を飛ばす。


レベル21、2上がった。

恐らく前の半端があったせいだろうか。


ここで『リワインド』されたようだ。

レベル1だが、ちゃんとステータスは増えた。


「しばらくオーク」だと言ったからか、上がりが悪くなったからか。



次はリーナに魔法を使ってもらう。

ガデスは少し前で構えていた、ヨウもリーナの横にいる。


以前使った炎槍でオークの頭が消えた、一発だ。

以前はクマの毛皮を焦がした程度だったはず。

リーナ自身も驚きで声が出ない。


オーガー討伐の時は離れていたはずだが、その時の恩恵か。

以前の狩りがクマばかりで伸びなかったせいもありそうだ。

得意属性など分からないがもっと魔法を覚えるべきだ。


フレディーのお墨付きだった、それも含めての伸びだろう。


ヨウはレベル6、自身の時と同じ上がりだ。




初日でもあり、少し早めに切り上げる。


これから道場へ通うことをガデスとリーナに伝える。

もちろんリーナは一緒だ。


これから場合によっては狩りの終わりを早めるのも諒解してくれた。

もしかしたら今更剣を習うかと言われるかと思ったが、自分の意志を尊重してくれるようだ。




普通の住宅街を抜けた辺り、ボロ家街だ。


「あれだけ見事に魔物を倒すのに、よほど凄い先生なのか?」

「いや、先生にも説明するから一緒に聞いて。

出来たらリーナには先に言いたかったけどごめん」


リーナは訳が分からなそうだ。



「久しぶりです、フレディーのとこにいたヨウです」

「おお、逞しくなったな。その子は?」

「守らないといけないんで・・・ちょっと話を聞いてもらえますか?」


少しの間、奥の一番端へ。

まだ生徒は少ないが、時間が遅くなれば増えるはず。


「一度だけフレディーに勝ちました。

でもそれは『加速』というスキルを使ったおかげです。

今も頼り切りですが、まずはまともな剣技を身につけたいんです」


一気に説明した。

リーナはこれまでずっと動きを見ている。

そういった物があると気づいていたんだろうか、驚いた様子はない。


「加速か、そういった力は聞いたことがあるが戦ったことは無いな。

そういう物があれば鍛錬はしない、と言うより要らないと普通は思う」


「いえなんと言うか、限界が超えられないというか。

とにかくこのままじゃダメと思ってしまうんです」


「ともかくやってみるか」

鎧を一気に外し、道場の端に置いた。

なんとなくそうするべきだと思った。


「リーナは見てて」

加速を完全に不活性にするには・・・できるようだ。

相手に敵意が無ければ自動発動もしない。



ザクロス先生が構える。

寸止めのつもりで打ち込むが、その遥か以前に全て受け流される。

頭以外に本気で打ち込んでも同じだった。


先生が攻めてくる。

躱すのが精一杯、受け流すのは加速状態でフレディー相手なら出来たが。


「よし、わかった」

先生が離れた。


「悪くはない、身体能力が相当上がってるな。

これ程躱されるのは初めてだ。

型はやっているか?」


「いえ、すみません。

型が役に立ったと感じたことはありますが・・・最後の型です」

「ではやってみろ、俺を斬るつもりで」


型のとおりに木剣を振り、攻める。

どれも通じないが・・・跳びながらの斬りへ。

バシッ


先生は体を捻って避け当たってはいないが。

木剣を弾き飛ばしていた。


「うそ?」

「そういうことだ。

気づいていつも使っているのはこれだけなんだろう。

全ての型で同じことが出来ればいい」


「では、教えて頂けますか?」


「好きな時に来い、コツや足りないものを教えよう。

後は、今の一撃のように理解してひたすら繰り返すことだ。

なんなら今のだけをずっと練習して使うのもありだ」



月謝は要らないという、それはダメだと引き下がるが・・・。

では教えないと言われるとどうしようもない。


「いずれ速度や力、全てにおいてお前は強くなる。

その時にはもう一人で努力するしかないんだ。

そのための準備に協力するのが俺の楽しみだ」



お礼を言い、鎧をつけて道場を去る。


【剣の心】、新称号だ。

ただの想像だが、この称号というのは効果とかではなく自分が気づいたことを忘れず努力しろ、という物に思える。


【多くの信頼】もそうだと思うから。



帰りにリーナに他の能力の事を話す。

『強奪』で敵から力を奪い回復できること、『感知』で敵や味方の場所がわかること。


そして、ワニに足を食いちぎられフレディーに助けられた事から順に『治癒』について話した。

オーガーの時に弁当に助けられたことも。


なぜかリーナは幼少時からの自分の話を始めた。


恵まれた市民の家庭、無法者に襲われ失った両親、14歳にして冒険者となりフレディーに才能を言われたこと。


「事件のことはゴリから聞いたよ」

「ヨウがいるからもう大丈夫」

なんとなく分かった気がした。


手を繋いで宿まで帰った。




その夜、ふたりは結ばれた。



~~~~~~~~~~~~



少し早めに起き、宿の裏口側で剣を振る。

馬車など停めておく場所らしい。


型を順番にやっても無駄に思えた。

最初の型を理解するまで繰り返す、思い切った斬りの型だ。

終わりに、あの最後の型を一振りずつ考えてこなす。


まだ最初のさえ分かってはいない気がするが、繰り返すのみだ。



「おはよう、わたしも頑張らないとね」

急な言葉の変化に驚くが、昔に戻った気になって喋るつもりだと言う。

昨日の夜昔の話をしたことで思いついたそうだ。


おとといに比べれば、昔のことを思い出しても「屁のようなもの」らしい・・・。


それより、突然光属性の清浄が使えたと言って喜んでいる。

元々火と水の属性があるそうだが。


清浄、何に使うんだろう。

掃除か?




ガデスが宿屋に来た、わざわざ待ち合わせするより効率的だ。

彼にも、昨日リーナに話したようにスキルを説明した。

リーナが反対しなかったからだ。


「ありがとう、俺を信じてくれて。

俺はスキルと言うより特異体質でもう話した通りだ。

ヨウとリーナの信頼に応えられるよう俺も努力しよう」




ギルドの掲示板に「大規模窃盗団」への注意が貼り出されていた。

リーナによると、“業火の剣”もその一員だったそうだ。

彼らは王都と呼ばれる場所に厳重な警護で移送されると言う。


元メンバーだったガデスは気になるようで、一緒にリリさんに話を聞く。

「全ての冒険者は、その()()()()()を見ていますから。

ガデスさんは書類上も私の目で見ても全く問題無しですから」


例の腕輪も窃盗団のコネクションで手に入れたらしい。

窃盗団と言うより暴力団とか悪の組織とでも言ったほうがいい気がする。




狩場に向かう。


道中ガデスに、道場は一応先生が好きな時間でいいと言ってくれた事や、剣の修行について教えられた事を自分なりに伝えた。

型だけでも教えてくれと言われたが、自分が教えるなんて・・・。


簡単な型をやってみると、形だけだが出来る。

『模倣』のおかげだ。

ガデスは不器用で中々真似られないが、思い出してやってみるそうだ。



「それよりどうした、昨日と随分雰囲気が違うが」

リーナが真っ赤になった。


「普通の喋り方だとそんなに恥ずかしいのか?」

「ああ、子供時代に戻ったらしいよ。

リーナは生まれ変わったんだ」


リーナがポカポカとマンガで見た叩き方をしてくる。

かわいい。


現在スキル・称号:

『会話』(初期設定)

『リワインド』

『治癒』

『加速』『自己加速』

『回復』『強奪(敵専用)』

『剣技』『跳躍』『魔断』『感知』

『洞察』『交渉』『冷静』

『模倣』『解体』

【多くの信頼】

【剣の心】(NEW)


ステータス:レベル6(3回目)

体力145、魔力86、スタミナ145

強さ145、素早さ145、知力119、運100


■ブックマークとしおりで読み忘れなし!■

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ