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グラキエス・オーダー  作者: しろ
17/20

反逆

イベル『何故ッ……何故ここにいる!!』


イベルは驚きを隠せなかった。

ここパンディモに来たのは11人、イベル ガイル ミラ ジン以外は皆死んだ。それ以前にヤツはミズールのクルーではない。本来、いるべき筈の無い人物だ。


シヴァ『ファントムの命令だァ……。これよりィ、帝王十騎はパンディモ側につく、だとよォ……。』


イベル『アースを裏切れと……?』


シヴァ『それだけじゃねェ……、いずれアースを手に入れるべく全面戦争だァ!』


イベル『シヴァ……お前はそれでいいんですか?』


シヴァ『ァ……?』


イベル『今まで仲間だったアースの人々を殺せるのか!!』


帝王十騎4位 シヴァ・ラジーヴ。

彼は意味もなく人を殺してそれを楽しむ戦闘狂。

より強い相手を求め、そして、殺していく……。

その様はまさに血を好み求める野獣の如く。

その彼が答えたのは……


シヴァ『んなァコトォ……どォでもいいんだわァ……。けどよォ……強ェ方で戦いてェんだァ……』


シヴァは言ってしまった。

同じアース側の人間でありながらその人間を喰らう悪魔の味方をすると。

何の理由も無しにただ人間を殺すと。

それはイベルに一番言ってはいけない言葉だった。


イベル『お前に聞いたのが間違いでした。お前が殺すのに理由がある筈がない。』


イベルは既に怒りが頂点へと達していた。


シヴァ『わかってんじゃァねェかァ。だからイベル、お前も来いッ!』


シヴァが言葉を言い終えるのとほぼ同時に……


イベル『行くかッッ!!!』


シヴァの顔面を右手でわしづかみにし、

後ろの地面に叩きつける。

更に、叩きつけたあたり一面の砂漠が氷で覆われる。




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