反逆
イベル『何故ッ……何故ここにいる!!』
イベルは驚きを隠せなかった。
ここパンディモに来たのは11人、イベル ガイル ミラ ジン以外は皆死んだ。それ以前にヤツはミズールのクルーではない。本来、いるべき筈の無い人物だ。
シヴァ『ファントムの命令だァ……。これよりィ、帝王十騎はパンディモ側につく、だとよォ……。』
イベル『アースを裏切れと……?』
シヴァ『それだけじゃねェ……、いずれアースを手に入れるべく全面戦争だァ!』
イベル『シヴァ……お前はそれでいいんですか?』
シヴァ『ァ……?』
イベル『今まで仲間だったアースの人々を殺せるのか!!』
帝王十騎4位 シヴァ・ラジーヴ。
彼は意味もなく人を殺してそれを楽しむ戦闘狂。
より強い相手を求め、そして、殺していく……。
その様はまさに血を好み求める野獣の如く。
その彼が答えたのは……
シヴァ『んなァコトォ……どォでもいいんだわァ……。けどよォ……強ェ方で戦いてェんだァ……』
シヴァは言ってしまった。
同じアース側の人間でありながらその人間を喰らう悪魔の味方をすると。
何の理由も無しにただ人間を殺すと。
それはイベルに一番言ってはいけない言葉だった。
イベル『お前に聞いたのが間違いでした。お前が殺すのに理由がある筈がない。』
イベルは既に怒りが頂点へと達していた。
シヴァ『わかってんじゃァねェかァ。だからイベル、お前も来いッ!』
シヴァが言葉を言い終えるのとほぼ同時に……
イベル『行くかッッ!!!』
シヴァの顔面を右手でわしづかみにし、
後ろの地面に叩きつける。
更に、叩きつけたあたり一面の砂漠が氷で覆われる。