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忘却の終焉  作者: みつ
1/3

僕には・・・


真太郎は、その日、電車で学校から帰宅途中だった。


電車の中は、少しだけ、混雑していた。


真太郎は、イヤホンで、音楽を聴いている。


アップテンポの曲だ。


頭の中では、クラスメートの女子の、さやかちゃんのことを考えていた。


明るく、笑顔が素敵な、さやかちゃん・・


クラスが同じでも、真太郎は、声を掛けることも、できないでいた。


でも、遠くで、さやかちゃんを見ているだけでも、幸せだった。


さすがに、ストーカーのように、ジドーッとは、見ない。


休み時間に、時折、彼女の笑い声が聞こえる。


そんな時に、真太郎は、胸がたまらなく高鳴り、ソッと、彼女を見るのだった。


電車で、前の席には、違う学校のカップルがいた。


二人で話して、とても楽しそうだ。


(僕も、さやかちゃんと、二人で、あんなふうになれたらなぁ・・まぁ、絶対無理だなぁ)


そう、思いながら、イヤホンのボリュームを上げる。


対面との温度差・・


現実の自分に、真太郎は、小さく溜め息をついた。


その時、後ろから、一瞬、まばゆい光を感じた。


真太郎は、振り向いたが、もう何も光っていない。


(気のせいかな・?)


真太郎は、前に向きなおした。


また、例のカップルが楽しそうにしている。


また、溜め息をつく、真太郎だった。



この時、真太郎が、さやかちゃんとは、このようになれない・・


それは、次の日に、決定的なものになった。


さやかちゃんには、もう彼氏がいた・・などという生易しい話では、なかった。

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