表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ロリコ史記  作者: 信礼智義
第一章 ロミとジュリア
8/18

第7話 結婚式の政治的いざこざ

毎日18時に投稿しています。お読みいただければ幸いです。

 結婚式は滞りなく行われた。三公に四大伯も出席し、実に盛大な結婚式だった。僕はロリコの民族衣装を着て出席した。白と黒を基調にした服装で、腰には剣を佩いていた。

 ジュリアとフィリアはというと真っ白な民族衣装に頭には白い冠をしていた。とってもきれいだった。 「きれいだよ」いったら二人とも微笑んでくれた。


 ロリコの大神、日と月の両神に結婚を誓うと次は王からの祝福だ。

 王は憮然としながら祝詞を唱え、最後に「ロミをロリコ中央軍下士とする」と言った。

 一瞬会場は静まった。また、ただの冒険者がフランクで言えば正騎士、それも小隊長クラスになるのだから大出世というべきだろう。

 この国に来てよかった。ジュリア、フィリアという妻たちに癒され、正業も手に入れた。

 この恩は忘れてはならない。この国のために命を懸けよう、僕はそう思った。


 その時、アサヒさんとユウさんが前に進み出た。同時に四大伯が前に出てきた。

 「ロミ殿はわが娘、フィリアの婿ともなった。筆頭大伯としてロミ殿に中伯並の地位を差し上げたい。この地位は四大伯共通とする。これは四大伯みな了解している」ギムカさんが言った。


 アサヒさんは「ロリコ王家であるオウカ家からわが家の跡取りであるタローの後見役にロミ殿の就任を依頼する」と言った。

 ユウさんは「キッカ家からロミ殿に南部伯軍の幹部への就任を依頼する」と言った。

 僕は頭の中が混乱していた。何かとんでもないことになっているような気がする。


 「そんなの認められるはずないだろ。お前ら何考えている」ジョン王は大声でわめいている。

 アサヒさんは喚き散らしている王のもとに行き、耳元にささやいた。すると王は黙ってしまい、恐怖の目でアサヒさんを見ていた。

 「王は退席する。連れていきなさい」アサヒさんはそういった。うなだれた王は護衛に連れていかれた。


 僕があまりの展開に何も言えないでいると「皆様の申し出ありがたくお受けします」ジュリアが代わりに言った。

 皆の歓声が響き渡った。何が何だか全然わからない。ジュリアを見ると「私に任せておいて」と小声で言った。フィリアもうなずいていた。

 そのまま宴会に突入した。宴会は一晩中盛り上がった。

 ロリコの国民達もこの結婚を祝ってくれた。国中を挙げてのお祝いとなった。


アサヒ視点

 結婚式はつつがなく進んでいる。自分の娘の結婚式はなかなかに考え深い。両神への祈りも終わり、王の祝辞となる。いかにも棒読みでやる気のなさを感じるがまあいい。三公四大伯もあきれているが、まあ許容範囲だ。

 ところがその後にジョンはやらかした。ロミを下士にしたのだ。何を考えている。第一王女と筆頭大伯の娘の婿に何という低い身分を与えているのだ。

 まあ、これが軍事の全くの素人ならそれもありうるが、ロミはフランクの騎士学校を出ている軍事のプロだ。ジュリアとの結婚を前に身辺調査を行った結果、騎士学校で相当ひどい目にあったみたいだが、相当努力してかなりの知識・技量を身に着けている。この国では稀有な能力を持った有用な人材だ。少なくとも中士に、場合によっては上士並でもいいくらいだ。それを下士とは。

 急いで、四大伯と相談した。ユウ殿もかなり怒っていた。ユウ殿は若いころは首狩りといわれるほどの猛女だ。それを怒らすとは、ジョンは本当にどうしようもない。

 ロミにふさわしい地位を用意して与えた。ジョンはわめいていたが、「いい加減にしなさい。後でお仕置きです」と言ったら黙ってしまった。そのおびえた顔は私の大好物だ。たっぷりかわいがってあげよう。


お読みいただきありがとうございました。もし少しでも気になりましたら星かブックマークをいただければ大変ありがたいです。

星一ついただければ大変感謝です。ブックマークをいただけたら大大感謝です。ぜひとも評価お願いいたします。


とりあえずこの章の最後まで投稿します。読んでくださっている方、ありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ