第3話 ロリコの人々
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こうやって、僕のロリコでの生活が始まった。
僕は三公と呼ばれる人々に会うこととなった。ジュリアに連れられて先ずはロリコの政治をつかさどっているアキラ=クトウ殿とあった。年は30前ぐらいの若々しい感じの方で、とっても気さくな方だった。
「君がジュリア様の婿になるロミ君かい」「はい、クトウ様。ロミと申します。よろしくお願いいたします」「そんな硬くならなくていいよ。君はフランク人なんだよね。いろいろロリコに来て、戸惑っているだろうけどまあ、諦めて…頑張ってね」
クトウ殿は顔をコワバラしていた。「?」後ろを振り返るとジュリアがニコニコしていた。
「ロミ、次に行きましょう」ジュリアに手を引かれ、次のエンゾ・カトウにあった。軍の重鎮らしく立派な体格をした一見怖そうな方だった。
「このたびジュリア姫の婿となりますロミと申します。よろしくお願いいたします」
「君がジュリアの婿か。この度はご愁傷さまで…いやおめでとう。何かあれば相談に乗るぞ。助けられるかどうかはわからないが…。それに君は元フランクの騎士学校にいたと聞いた。最新の軍事知識を身に着けた君は我が国にとってとても重要な存在だ。軍は君を歓迎するぞ」
「ありがとうございます。でも下級貴族の出なので、まともな教育を受けられませんでした。お役に立てるかどうか難しいです」
するとカトウ様は感心したように言った。「君は謙虚だな。こんな田舎国家に来て、最新のフランク軍の知識を身に着けているものなど誰もいないのに、正直にいうなんて。君をぜひわがロリコ軍の幹部に…」カトウ様は突然言葉を切った。振り替えるとジュリアがニコニコしていた。
「カトウ様」ジュリアが言った。
「はい」カトウ様は顔をこわばらせながら言った。「私たちはキトウ様に挨拶に行かなくてはならないので、これで失礼します」
「ああ、また今度…」カトウ様はいった。
次のキトウ様のところへ向かう途中、ジュリアは突然「ロミは私の物です。私の許可なく軍に入るなんて許しません」「でもジュリア、このまま働かずいるのも問題だと思うし、僕なんかができることであれば…」
ジュリアが突然話し始めた「ロミの気持ちはわかります。それにロリコの伝統でも男は働くべきとあります。でも今私は苦しんでいます。私はあなたのことが好きで好きでたまりません。できれば監禁して、すべての危険から遠ざけて私だけのものにしたいのです」
ジュリアが少し怖いことを言い始めた。これはやばいかも。
でも僕の心の中には、監禁されるのもいいんじゃないか、どうせお前なんかいらない人間なんだし。愛してくれるなら最高だろうと言う心の声もしていた。
「ジュリアが望むならそれでもよいけど、ジュリアのためにも多少は役に立たないと、僕自身追い出されてしまうと思うよ。他国の成り立て冒険者なんて何の役にも立たないし。ジュリアと別れるのはとてもいやだな」僕はそう言ってジュリアに答えた。
「絶対に放しません。たとえ死んでも放しません」ジュリアは真剣な目で言った。
ロリコの女の愛は真剣でその重さは恐ろしいぐらいだ。でも、家族に裏切られた僕にとってなんか心が満たされる気がした。
次に会ったのはミノル=キトウ殿だ。この国の魔法に関わることを司っている。
「君が、ロミか。ほんと勇気があるな、ジュリアと結婚するなんて。彼女の別名知っているかい。串刺し王女と言われ王家とロリコのためには手段をえらばぬ恐怖の…」
「ごめんなさい、ロミ。ちょっと個別にお話ししなければならないみたいなので、ちょっと待っていてくださいますか」ジュリアはすごくいい笑顔でキトウ殿を別室に連れて行った。
ものすごい打撃音と、「助けて、許して」という声が聞こえてきたので、思わず、「ジュリア、もう勘弁してあげて」といった。
「あなたがこの怒りを鎮めてくれますか」ジュリアはおどろおどろしい声で言った。
「僕にできることなら何でもするよ」
「本当ですね」ジュリアは言って、別室から出てきた。
そのまま僕の手を引いて寝室へ連れて行った。
ジュリアの攻撃は激しく、そして強力な力を駆使して僕を抑え込み、蹂躙してきた。
しかしながら、こちらは鍛えられた体力とジュリアからのたびたびの攻撃により学んだ技を使って反撃を行い、ついにはこちらが蹂躙する番となった。
ジュリアは歓喜の声を挙げて陥落、僕の勝利となった。
そのほかにもインパールに住んでいるジュリアのいとこたちとも会った。東に領地を持つ貴族で大伯と呼ばれている家がアサヒさんの実家だそうだ。北の大伯と言われる家の子供たちもいて、みんなで一緒に遊んだ。そのうち何人かは僕をちらちらと見ながら何かジュリアと相談していた。
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