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34話 海と地の差

ソニバルド「クゥッ…クックックッ」


ターク「どうどう…」


グリンス「慣れてきたみたいだな、ターク」


森の道、木々に囲まれた道。

キャンプの一部、マール、ゲマナ、グリンス、ターク、そして(ライバル?)のヴァルドとセリーヌ

…皆ソニバルドに乗り、カグヤの件で会議をするため狩人の館に向かっていた。


タークはその中で振り落とされていたソニバルドを克服しつつあった。


ターク「なぁ、狩人の館ってのは…どこにある?どうやって行くんだ?」


ヴァルド「なんだ、お前行ったことないのか」


ヴァルドは優しくも感じる荒々しい声でタークに声をかける。


ターク「あぁ…気がついたら雪山の男だぞ…?」


ヴァルド「…ありゃ…本気だったのか?」


戸惑ったようにしているヴァルド。


ターク「本気だ…嘘にしちゃ奇妙だろ…」


ヴァルド「酒の席だった…」


ターク「セリーヌと仲良くしてたもんな」


ヴァルド「うるせぇ…」

セリーヌ「うるさい…」


二人がハモる。


ゲマナ「あそこ二人って仲良いのか悪いのか分からないよね…」


ゲマナはマールの乗るソニバルドに並走し話しかける。


マール「…少なくとも…長年のバディですし…

悪くはないはずです…。」


グリンス「ターク、狩人の館にどうやって行くか…の話だが、私達はこのままさらに5マイル

進んだ先にある港で船に乗る」


ターク「船?ソニーは?どうするんだ?」


グリンスは微笑み言う。


グリンス「心配するな…ソニバルドなら、落ち着いて船に乗れる。」


ターク「へぇー!お利口だなぁー!お前ー!」


タークは自分が乗っているソニバルドの頭をゴシゴシ撫でる。


ソニバルド「クワッ…クワッ…」


ソニバルドはくすぐったそうに鳴いて少し楽しそうにする。


ターク「くぅー!可愛いやつだー!」


ゲマナ「凄い、もう飼い慣らしてるじゃない…」


ルニャA「それはボスが秘密の餌を使ってるからニャ…」


タークの後ろに掴まって乗っていたルニャAが言う。


ターク「だー!言うな言うな!そういうのは俺達の秘密!」


ゲマナ「えぇー!なんでよ!気になるってー!」


ターク「ダメだねー!企業秘密!死んでも

言わん!」


グリンスがタークの隣に並走してソニバルドを走らせる。


グリンス「ターク、私もそれは気になる…

一体どんな餌を使ってるんだ?」


グリンスは首を傾げて聞いてくる。


ターク「ハチュー草と肉を練った餌だ」


ゲマナ「はぁー!?なんでよー!グリンスが聞いたら言ったじゃん!」


ハチュー草


紫と緑の縞々模様がある森に生えている草…。


森の雑草のように見えるが夜に光り、そこに爬虫類の生き物や獣も寄って来る。


ルニャ族に聞いたところ動物にしか感じない香りがあるのだとか。


マール「ハチュー草ですか…私達はなぜ思い付かなかったのでしょう…」


ヴァルド「なーに、タークには狩人の才能があるのさ、少しばかり力がねぇだけだけどなー?」


ターク「まだ腕相撲の事言ってやがる…」


ルニャA「あれは間違いなくボスの完敗だった

ニャ…」


セリーヌが興味を持ったように聞く。


セリーヌ「腕相撲…そんなことしたの?」


ゲマナは顎に手を添え少し思い出すような仕草をしながら。


ゲマナ「そうそう!その時はセリーヌ酔いつぶれて寝てたんだよねぇ…」


グリンスは少し笑いながら。


グリンス「開始の合図をした瞬間…タークは宙返りしてたな」


セリーヌ「…それってどんな状況よ…」


ヴァルド「ま…力仕事では負けないってこった…」


ターク「それより…その後のヴァルドの一発芸のジョッキごと酒の飲むやつが面白かったけどな…」


セリーヌ「…(勿体無いことしたわ…)」



数十分後…。


グリンス「見えてきたぞ、ターク…あの船が

見えるか?」


ターク「…えーっと」


タークは目を凝らしてみる。


そこには海賊映画で見るような大きめの船が浮かびあがっていた。


ターク「すげぇな…でけぇ…」


黒色の帆には剣が交差して描かれていて余計に

海賊船のように見えるのだった。


ヴァルド「ま、俺達一流の狩人に用意された

船って感じだ…しかし…聞いてたのよりでかいな…厄介だ…」


ターク「厄介?なんでだ?」


するとグリンスが少し真面目な顔をして言う。


グリンス「ここまで黙っていて悪いが…

君は一度カグヤの調査に参加したから狩人の館には絶対来てもらう必要があった」


ターク「お…おう…それで?」


タークは嫌な予感がしながらルニャAと顔を合わしてグリンスに視線を戻す。


グリンス「大きい船は我々の装備の質…それに

ソニバルドなどの懐柔された獣を乗せる為にある…しかし…大きなだけあって海の魔物には

目をつけられやすい。」


ターク「ん?つまり…」


セリーヌ「海の魔物に目をつけられるし

危険って事よ…でも引き返せないわよ?

分かってるわよね?」


ターク「…海の…魔物…」


マールが優しい口調で教えてくれるように。


マール「タークさんが見たことある海の魔物と

言えば…海蛇(シースネーク)でしょうか」


海蛇、タークはそれを聞いた瞬間初めてこの世界に来た時の光景を思い出した。


ターク「なんだよ、あのグリンスがボコボコにしてたやつか?はっはっー!なら平気だな…

ヴァルドにセリーヌもいるし…」


ルニャA「ボスの完璧な知能もあるニャ!」


ルニャAがソニバルドの上で立ちあがりタークを称えるように肉球のある小さな手をヒラヒラさせる。


グリンスはそれを聞いてさらに真面目な表情になり言う。


グリンス「前は運が良かったと言わざるをえないが…」


ターク「どういう事だ…?」


その時だった。


乗る船から汽笛が乗る、元から乗っている船員が手を振りながらソニバルドをそこから乗せられるくらいの大きな板を倒し橋のようにし合図をする。


ゲマナ「あ、乗って欲しいみたい」


マール「行きましょうか」


ターク達は船にかけられた板の上を渡りソニバルドごと乗り込んでは船の中の専用ケージにソニバルド達を入れる。


ターク「よーし…バッチリだな…さて…船の旅にゴー!」


ルニャA「んにゃー!ワクワクするニャ」


…というのは数分前の出来事だった。


ゴゴゴゴ!!!


船が揺れる、船員は騒いでいる。


タークは甲板の上で掴まり、そのタークにルニャAは掴まっている状態だった。


ターク「おい!おいおい!ちょ!体重かけるな!落ちるって!」


ルニャA「オレはそんな重くないニャ!ボスも

ちゃんと掴んでるニャー!」


船はさらに揺れが強まる。


ゲマナ「マール!」


マール「こっちは大丈夫です!」


近くではゲマナとマールも柱に掴んで耐えていた。


そんな中、グリンスやヴァルドにセリーヌは屈強な狩人として船の揺れにビクリともせず船員達の救助や指示にまわっていた。


グリンス「…っ…」


グリンスはそんな中の甲板の方で少しギリギリの場所に掴まっているタークを見つけ駆けつける。


グリンス「平気か!ターク!」


タークはがっしり柱を抱き締めるように掴まりながら答える。


ターク「だ…大丈夫だ…にしても何が起こってる…」


グリンス「…海蛇だ…」


ターク「えっ?」


グリンス「海蛇(シースネーク)が来た…」


タークはグリンスのいつもの微笑みのない真面目な顔に戸惑いながら聞く。


ターク「退治でき─…」


ドコーン!!!!


ターク「おわっ!」


船が大きく揺れタークが海に振り落とされる。


グリンス「っ!ターク!」


海は渦になっていてタークはどんどん巻き込まれていく。


ルニャAも一緒に落ちたのだった。


ターク「あばばぼぼぼ!!」


タークは息が出来ず身体が振り回されるような

状態にパニックでしかなかった。


ターク「っ…ぼぇぼぼぼ!

(俺は…お…落とされたのかっ!?)」


ルニャ「ニャバババババ!!」


一人と一匹は渦に巻き込まれて水中の中に入っていく…。


それを見ていたゲマナとマール…。


ゲマナ「グリンス!タークが落ちてる!!」


グリンス「分かってる!」


グリンスは双剣を抜いて海を凝視する。


マール「グリンスさん!シースネークは水中にいます!今は危険です!」


グリンス「っ…」


そう、海に浮かんでるシースネークと水中の

シースネークには天と地ほどの差があったのだ。


浮かんでるシースネークは水面を地面のように

這い動くが、水中のシースネークはまさに自由

自在!


ターク「っ…ぐぅ!」


完全に水中に入ったタークは外の渦に反して落ち着いた水中に少し落ち着きを取り戻したが奥からやってくる謎の影が見え再び心は慌て始める。


ターク「…(早いっ!何かやってくる!)」


その時!


船の上で一人の影が飛んで降りる。


ヴァルド「手間掛けさせやがって…」


ヴァルドだった、ヴァルドは水中での動きを比較的簡単にする装備を身に付け飛び込んでいた。


グリンスは水中に玉が通るような力を持つ大型の設置型の鉄砲をふなべりに取り付けシースネークの影を追うように狙う。


ドボーン!


タークの目の前にヴァルドがダイビングする。


ターク「(っ…ヴァルド!)」


ヴァルドはタークの方を見て


ヴァルド「…(安心しろ、俺が片付ける…)」


どちらも心の声!見つめあってるだけである!


続く



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