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24話 孤独、強制、教育。

???「起きろ」


牢屋のような部屋、そして鉄格子のドアの前に白い髭と剥げた白髪の老人がいる。


少女「…」


???「5分で片付け、点呼に間に合え…。」


老人はそれだけ言うと離れていく。


少女「…(朝…頑張らないと…)…」


少女は小さい身体ながらも布団を畳んで端に寄せる。


服はボロボロだが一着しかない。


しかし部屋の小さな台の上の箱に大事に保管している赤色のマフラーを取り出し首に巻く。


少女は少し目をつぶり何かを感じ、ゆっくりドアを開け牢屋のような部屋から出る。


少女は身なりはボロボロだが髪は茶色く珍しい

オレンジ色の瞳をしていた。


少女「おはようございます!」


少女は部屋から出てすぐの廊下を歩きながら挨拶をする。


勿論誰も返さない、それには訳があった。


少女を見ながら噂話をする女性二人。


女性1「ねぇ奥様…あの娘が噂の…手術を受けた娘

なのかしら?」


女性2「間違いないわ、彼女よ…」


女性二人はヒソヒソと話を続けていた。


女性1「メイド育成に邪魔な生理機能を排除する

手術なんて…はっきりもう人間じゃないわよね…」


女性2「えぇ…本当に」


少女は廊下を歩き続けていると他の元気な子供…

男の子達に追い越され…その男の子達は少女に振り返りこう言う。


男の子1「やーい無機物ー!」


男の子2「人形人形ー…」


男の子達はただ少女にそう言い放つと走り去っていく。


少女「…」


少女は平然とした顔をしていたが中身は違う。


既に喉に声がつっかえていた。


泣きそうになっていた、目は潤んでいた。


少女「…(私だって…私だって…。)」


少女はただぎゅっと手を握りしめる。



テント内


ターサー「っ!」


ターサーはハッとする、気付いたら眠ってしまっていたのだった。


幸い長い時間でないのは外の光ですぐに分かった。


ターサー「すまない…眠ってしまっていた…」


リリーはターサーの声に反応しただ微笑み言う。


リリー「良いですよ…見張ってくれてたんですよね?夜…」


ターサー「気付いてたのか…。」


リリー「当然ですよ…少し音が聞こえて、それに…

隣…暖かくなかったし…。」


ターサーは顔を少し振り眠気を吹き飛ばしながら。


ターサー「さ…出発だ…テントを畳む。」


ターサーはゆっくり、立とうとする。


リリー「あのっ…」


そんなターサーにリリーは声をかけた、


ターサー「なんだ?」


リリー「もう少し休んでも良いんじゃないですか?」


ターサー「心配するな…それに、途中で宿を見つける…そっちの方が安全だ」


リリー「そうですか…」


リリーはそれ以上なにも言わなかった。


ターサー「…(しかし、嫌な夢を見た…"思い出したくなかったな…")」


続く

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