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〈統括部・こそっと裏話〉


「珍しい子が来ましたね。普通の子なら、統括部に配属されたら少なからず嫌がるものと思ってたのに…」


「それに、何だか可愛らしい子だよね〜。ついつい気にかけちゃいそうって言うか…」


「……無駄口が多い。それに外面だけで使えない奴は意味がない…要らない、仕事の邪魔…」


「こら、シルヴァ君。そういう発言はメッと言っているでしょう?」


「子供扱いをするな…ユリウス」


「ユリウス先輩、です。貴方は私の後輩、つまり子供と同じです♩」


「子供じゃない!もう立派な中年だ!」


「あらら、、短気なシルヴァ君が出ちゃったね〜。しかも、若干悲しい発言……それで、室長はどう思うんです?あの子…」


「いつも通り三日間は様子をみましょう。何もできなければ、おめでたく、ぼんくら貴族の仲間入りです。」


「おやおや、相変わらず手厳しい…」


「だけど、あの可愛い子、リンデル君だっけ?どこの家出身だい?」


「たしか、アルフォート家の出じゃねぇのか?直系に男はいないから某系のはずだが…」


「アルフォート家といえば、侯爵の家ですね。高くもなく、低くもないちょうど良い位の身分ですね〜」


「ハイリス…お前、この部屋の外でそんなこと言ったらはっ倒されるぞ?」


「ベルトリヒトの言う通りだ…。幸いというべきか、此処は貴族らしい貴族がいないのが救いだな…」


その時、部屋にノックの音が鳴り響く。


「……俺です」


「俺ではなく、名前を言いなさい。」


「だから、俺ですよ、俺……入りますよ」


「あっ、、も〜。名前はちゃんと言わないとメッ!でしょう?」


「分かるんですから良いでしょう?ユリウス先輩」


「あぁ……シルヴァ君、サイモン君に反抗期が来ちゃったよー」


「…うるさい。自業自得だ。サイモン、新人にはもう会ったか?」


「…はい。これ、俺個人の主観ですけど、アイツ、疲労回復要員としておいていいと思います。ボンクラ貴族よりかは役に立つ。」


「疲労回復要員?」


「はい。なんか、あいつの手当ててもらうと、血の巡りが良くなった気がしました。…それに、何だかいい匂いしましたし…」


「サイモン君?大丈夫?新しい扉開いちゃった感じ?」


「…ユリウス先輩こそ大丈夫ですか?寝た方が良いのでは?」


「……やっぱり、サイモン君、反抗期だ……。俺悲しい…」


嘘泣きをする気のいい中年独身のユリウス。

無口だけどたまにキレるシルヴァ。

貴族にしては口が悪いベルトリヒト。

気だるげ青年、サイモン。


「良かったですね。また、変わった新人が増えそうですよ?」


そして一見朗らか、丁寧口調のハイリス。

今は不在、剽軽者のアルフレッド。


「……お願いですから、みなさん、仕事に集中して下さい……」


そしてそんな彼らを取りまとめる室長にして最年少のジルヴェルト。


今日の統括部も元気溌剌、愉快な面子選り取り緑の、とても楽しい職場の様です。


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