表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シアターザアカデミー  作者: 文芸マン
4/4

出会い3

主要キャラがまだまだでます。登場回おわったら、やっと本編が進みそうです笑


うわー、注目されてるなー。いつもは喧騒感のある体育は、明日原の参加でさらに拍車がかかっていた。窓からは明日原が伸びをしただけで悲鳴と歓声が上がる始末だ。

「あぁ、本来なら団体行動をやる予定だったが」

そこで一度区切り、深々とため息をついた。体育教諭の火花先生は、窓の方へ親指を指した。

「さっき、教頭から苦情があってな。急遽グラウンドでできなくなった」

まぁ、こんなに注目を浴びれば当然か。周りを見回すと、同意するように男子が首を縦に振る。てっきり抗議でもするのかと思いとしに尋ねると、「集団行動がだるいからじゃね?」とすげなく答えた。

赤と茶色を混ぜたような色の髪をした女の子が手を挙げた。

「じゃぁ私たちは教室で自習ですか?」

「まぁ、まて。話を聞け」

火花先生はなだめるように手を上下に振った。そして手をポケットに突っ込むと、中から鍵を取り出しぷらんぷらん揺らした。

「ほれ、代わりと言ってはなんだけど、体育館を借りてきた。だからバレーでもしようか。ちょうど昨日バレー部がネットをたたまなかったらしいしな」

その言葉を聞いて、さっきまでおとなしかった男子一行は、いきなり走り出した。

「うっしゃー。やっと団体行動やめれるーー」

「くそつまんなかったーーーー」

不満の声を上げながら、最低限の準備をする。

チームは男子と女子が混ざってざっくり半分にした。団体行動できないのに、息は合うんだよな。

試合が始まる。明日原は一緒のチームで、運動神経がいいのか、すげー点を取ってる。そのたびに敵味方問わず、雄叫びがこだまする。しかし、相手にバレー部がいるのか、終始一方的なままゲームが終わる。最後に決めたのはあの明るい髪の子だった。

休憩中にとしに聞いてみた。

「はぁ、はぁ、お疲れ。あの赤髪のやつ何者?」

「あぁ、お疲れ。すげーつかれてそうだな」

「余計なお世話だ。んであいつは?」

「桜川千夏。バレー部所属の優等生。たしか中間で10位いない入ってた」

まじかよ。すげーなと感心していると、それだけじゃないと付け足した。

「一昨日さ、聞いた、んだ。彼女、優秀だからこそ悩んでるんだって」

「何を?」

「部活やめるんだと」

としはゆっくり立ち上がると、コートに戻った。チーム替えをして、件の桜川と同じチームになった。跳んでる姿は綺麗で、かっこよくて、部活を辞めたがっているようには見えなかった。

授業が終わり、体育館から出たらすぐにタオルを差し出された。

「先輩っ。お疲れ様ですっっ」

お読みいただきありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ