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【ゲームはクリアされました――。】

 ミュウはゲームの主催者、ゲームマスターとして感じる。もうすぐこの戦いが終わり『ゲームはクリアされました。』と言わなければならない時が来るんだなと。

 このゲーム。『エレメンタルマスター』という名の真のエンディング。これまで多岐に渡って存在したサブエンディングではない。全ての因縁に1つの決着を、真のエンディングだ。何せミュウがラスボスなのだから。

「何回終わる終わる詐欺したかわからんな」

 ミュウは冗談交じりに失笑する、何回自身のゲームで挫折したか解らないほどには挫折した。時折聞こえてくる民衆からクソゲー扱いをされたこともあった。だがそれも今日で終わる。今度は何ゲーと呼ばれるのかちょっとワクワクもする。

「あ、折角だから動画にして神チューブにでもアップしよう! 今の時代隠し事何て時代遅れだもんな! 今後の研究対象になれば万々歳だし!」

 あるものは太古の昔の情報にするだろうし、あるものは未来の何か。あるものは現在のなんかそれっぽい記録媒体に形を問わずなってるだろうし。てことで自動飛行ドローンを召喚して録画撮影を開始する。

 そして……、そして……、そして……。


『喜べ皆の衆! 創造神ゲームマスターミュウが宣言する! このゲーム『エレメンタルマスター』は本日この時をもって完全にクリアされた!』

 世界中で遊んでいるゲーマー達にポップアップ画面が出現し、そして。表紙される、短く【ゲームはクリアされました――。】と宣言された。

 ある世界線では。ゲームが始まったとされる史実は創造歴2002年で、終わった時間は創造歴2018年7月10日。その実16年の歳月がつぎ込まれている計算になる。

 ある世界線では。創造歴2012年から2020年と史実されている。その実8年。ある世界線では宇宙が始まってから今日に至るまでの歳月がつぎ込まれている。または未来に。

 ある世界線では、ある世界線では、ある世界線では……。時と場所と次元を超えてそのポップアップは表示された。

 どこかの誰かが、この長く苦しいゲームを。諦めなかった戦士が剣をカランと落とす。

「本当に……終わったのか……」

「嘘だろ……? マジで……?」

「誰かが……勝ったんだ……達成したんだ……!」

「詳細は!? なんて書かれている!?」

 涙が流れる、にじみ出る。人々は飛び上がり大喝采が巻き起こる。詳細はこうだ。


◆◆◆


【ゲームはクリアされました――。】

 開催内容:第2回『エレメンタルマスター』のEXステージ

 時間:不明

 場所:【彼の地~星空(スターダスト・境界線スペースゼロ~】

 クリア者:翼遊超気ふゆうたつき

 チーム名:四重奏しじゅうそう

 対戦相手:達観者達スペクタクルズ

 クエスト名:全ての因縁に1つの決着を

 内容:ゲームマスターミュウによる完全クリア宣言

 称号:『真のゲームをクリアしたもの』

 獲得アイテム:『全王の概念聖書』『桜の王剣アンドゥリル』『炎の王盾ネブカドネザル』『力王の籠手こてマーベル』『世界樹の種』


【殿堂入り】

 ――ここに永遠に記録して称えることを誓う。

 挑戦チーム『四重奏しじゅうそう

 翼遊超気ふゆうたつき夏流空手マトリックス

 歌峠鈴花うたげすずか春速蒼動ファンタジア

 治護遥和ちごはるか秋騎士団スタジオハーベスト

 祈巫照礼いのりこてら冬合気道ホワイトアート

 応戦チーム『達観者達スペクタクルズ

 ミュウ:何可一杯なんかいっぱい

 レジェンドマン:聖杯の源泉てんねんすい

 湘南桃花しょうなんももか時械炎型じかいえんけい

 オーバーリミッツ:吸血鬼ブルートザオガー


◆◆◆

 

 詳細の情報は全てのゲームに関わったプレイヤーに。

 テキストと動画として公開され、保存され、合唱され、また拡散もされた情報となる。

 何処からともなく全世界で花が光り、そこから数多の祝福の花火が上がる。

 夜空の中。創造神ゲームマスターミュウは宙を舞いながらボソリと呟く。

「さあ、道筋は照らしたぞ。皆、……頑張れ!」


◆世界の車窓から◆

 【ゲームはクリアされました――。】の朗報は世界中に広がった。

 ミュウは世界線を超えたそれぞれの反応がそりゃあもう観ていて面白い。


 ある全知全能のゲームの神様は言った。

「へーあのゲームをクリアしたんだ、中々やるね」


 ある学園都市最弱の高校生は言った。

「ほらな、言ったろ。あいつは出来るやつだって」 


 あるミニモンスターマスターになりたがってる少年は言った。

「今度バトルしたくてうずうずしてきた!」


 あるヒーローは、同士であるヒーローが負けたことを知って言った。

「だがあいつは一輪の花を犠牲にしなかった、流石だよ」


 あるVRMMOの黒の剣士は言った。

「次のゲームの幕開けか、あいや。まずは最終決戦の動画を観よう」


 ある狂気のマッドサイエンティストの大学生は言った。

「戦争は回避できなかったが、全ての世界線を終戦に導くことには成功したようだな」


 ある楽園の素敵な巫女は言った。

「あのうさぎは、今でも変わらず誰かを守ろうとしてたのね」


 ある悠久の氷の女王は微笑を浮かべながら言った。 

「これでもう、貸し借りはなしだな。いい加減開眼したいよ」


 ある海賊王になる男は言った。

「俺達のほうが長く冒険してるな」


 ある空を飛ぶ武闘家は己を鍛えながら言った。

「そうとう強い奴なんだな、おらワクワクしてきたぞ!」


 ある黄金の魔女は悪い顔をしながら言った。

「きひひひ、あの無脳はやっと謎を解いたか」


 ある灼眼の少女は微笑みながら言った。

「あなたの隣に居られるだけで私は……」


 ある強化系の国の皇帝は無口に言った。

「悔い無き選択をしたんだな」


 ある賢術系の国の皇帝は本を読みながら言った。

「やはり来ますか、こちら側に」


 ある陰陽の系の国の皇帝は武術をたしなみながら。

「自身の宝物にようやく気付いたようだな」


 ある精神系の国の皇帝は戦闘内容を観て言った。

「ハアアア! 失神しそうでうれしす!」


 ある未覚系の国の皇帝は星に従いながら言った。

「針路は北だが、まだ南ってところか」


 ある勇者は剣を地に刺して言った。

「このゲームに、決着がついたのか……」


 ある老騎士は花火を観ながら言った。

「見事なり……」


 ある魔法使いは魔力を感じて言った。

「ついに、千幕を引いたのか」


 ある復讐者は己の無力さを嘆いた。

「もうざまあみやがれ、じゃないな。すげえよ、お前……」


 ある螺旋の漢は何度でも言った。

「当たり前だ、俺達を誰だと思ってやがる」


 あるアホガールはいつも通り言った。

「バナナうめー!」


 各々がそれぞれの感情を抱いた。決して夢幻ではない歓喜と焦燥感に苛まれた。泣き崩れるものも居た。人生を狂わされたものも居た。

 だが悪い事ばかりではない。支え合う事が出来た。命を重んじることが出来た。友情を育むことが出来た。出会えた仲間が出来た。



 花の国。ルミネ市、レジェンドマンとミュウは自宅のマンションで録画内容を観る。レジェンドマンは確認するように尋ねる。

「まさか変な加工とかしてないよな?」

「この期に及んでそんな事するか! 石碑も作ったのに……ッ!」

 ミュウはぷんすかと怒る、二人とも結果内容が待てないのは解っているが。

 それでも正真正銘、本物のビデオ内容。彼らが体験したことだ。

「いくぞ……!」ごくり

「おう!」ごくり

 ビデオ再生……。

「3・2・1…………ッ!」

補足

『全王の概念聖書』レア度SSS

 ドラゴンボール超から。全王は、全宇宙で1番偉い神様から。

『桜の王剣アンドゥリル』レア度SS

 映画ロードオブザリングから。『王の帰還』において、ナルシルはアルウェンの助言によって鍛え直され、エルロンドによって馬鍬砦にいるアラゴルンのもとへ届けられた。イシルドゥアの世継ぎであることを証明する印として、死者の道で死者の軍勢を従わせるのに使われた。

『炎の王盾ネブカドネザル』レア度SS

 映画マトリックスから。主人公ネオたちが乗る船の名前「ネブカドネザル」バビロニア王国の王の名前。旧約聖書関連。

『力王の籠手こてマーベル』レア度SS

 映画『アベンジャーズ』から。強敵サノスのインフィニティ・ガントレットから。それぞれに精神、現実、力、空間、時間、魂の力を宿した6つの宝石。を集めた状態の篭手。

『世界樹の種』レア度SSS

 エレメンタルワールドの全データが入っている種。育てると大きな世界樹となり、世界を支える力を持つという。詳細は不明。

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