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魔女祭り70

「若造が、なめやがって・・・」


 親子連れを襲いその母親に陵辱しようとした男が邪魔をされて憤懣やるかたがないといった風情で声を絞り出す。相対する傭兵風の若者はスラリと剣を抜くと表情も変えずに相手の出方を待っているようだ。


「死にやがれ!!!」


 狼藉者が叫び声を上げ斬りかかるがその若者はひらりと身をかわすと男の背後にまわり持っていた剣の柄の部分で男の後頭部を殴りつけると男は苦悶の声を一声あげるとその場に倒れる。


「斬るにも値する奴でもなかったな・・・」


 その傭兵風の若者は何事もなかったかのように剣を収めると気づいたかのように襲われた女に声をかける。


「あなたを襲った奴は二人ですか?」


「え ええ、男二人です・・・」


「そうですか、ならばもう安心してくださいもう一人もあっちで道端に寝転んでますから、ははは」


 その笑顔にほっとしたのか襲われた女は自分の姿を見て照れたように視線を外した若者の仕草に慌てて身なりを整えようと脱がされた着衣を拾いあげる。


 その様子を横目で見ながら若者は問いかける。


「ところで、お子さんらしい声も聞きましたが・・・」


「あっ、ゆ ユーイ!!!ユイーザ、どこに居るの!!!?」


 慌てて立ち上がる彼女に


「お母さん、あなたはここに・・・自分が捜しますから」


「ええ、でも・・・」


「任してください」


 その若者はそう言うと辺りを見渡し何か聞き耳を立てていたようだったがやがて歩き出すと道端から少し入った草むらの中に入って行く。


「やあ、お嬢ちゃん、ここに居たんだね」


「ヒクッ、ヒクッ、グスッ・・・」


 彼の目の前には両耳を小さな手で押さえて声を押し殺して泣いている少女がうずくまっていたのだ。彼は優しく少女を抱き寄せると


「悪い奴は自分がやっつけたから怖くないよ、それにお母さんかな?お母さんも無事だよ」


 少女は彼の懐の中で震えていたが両手を耳から離し、顔を上げると


「お母さんは お母さんは・・・」


「ああ、心配しなくてもいい・・・」


「ワアーン・・・」


「怖い思いをしたんだね、でも、もう大丈夫だよ安心して・・・」


 彼は泣きじゃくる赤みのかかった金髪の少女の頭を優しく撫でるのであった。


 彼は知らない・・・彼の行為と彼が投げかけた彼の言葉が少女の心の中でずうっと魔法のように生き続けることを・・・。


 


 


 



今回はエルヴィンさんとユイーザの邂逅シーンでした・・・。


この後の顛末は次週にて^^


来週は、早くも2月ですね・・・、寒さもピークになるのでしょうか・・・皆さんも御自愛くださいね。


アクセスしていただいた方全ての皆様にお礼を申し上げます。


本当に、いつもいつもありがとうございます^^


それでは、次週もまたこのお時間にてお会いしましょう~^^




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