魔女祭り2 手紙 カテリーナと
エルヴィンと呼ばれた男は、久しぶりに帰った自分の部屋に戻ると机の上に置いてある手紙を読み始めた。
その内の一通の中身を見て少し考える素振りをみせる。
(戻ってきたら、急ぎ訪問されたし・・・か)
「どんな用件かわからないが、まあ、行くとするか」
一人つぶやくと、ふと気付いたように部屋を見渡す。
(きれいに、掃除をしておいてくれたんだな・・・ありがたいことだ)
部屋を後にし、外出しようと店内に入るとカテリーナがカウンターの前で
「もう、お出かけですか?」
「ああ、所用ができたので」
「あの、髪留め、ありがとうございました」
お礼を言いながら頭を下げる彼女の頭には、エルヴィンが渡した髪留めが・・・
「ああ、早速、身につけてくれたんだね、ありがとう。とっても似合ってるね」
「そうですか、大切に使わせていただきます!」
「そう言ってもらえると、贈った甲斐もあったというものです」
少し上気して顔を赤らめている彼女に
「部屋の掃除もありがとう、では、行ってきます」
と、言ってエルヴィンは背を向けると外へ出るために扉に手を掛けた。
「はい、行ってらっしゃい」
エルヴィンを見送るカテリーナの瞳は、揺れている・・・。
ブックマークを付けていただいた方、本当にありがとうございます!とてもうれしいものですね・・・。
まだ、作品は始まったばかりです。ゆっくりと、ゆっくりとストーリーは動き出しますので暖かい視線で情景を想い浮かべながらご覧になってくださいね^^それでは、また次回投稿にて会えますように。