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23話 これからの事 その1

「無事に成功したようじゃな。」


「あぁ、ありがとう。」


本当に成功してよかったと、今の俺なら素直に言える。


俺は、イムルの方を見る。


どうやら、イムルはまだ眠っているみたいだ。


「なぁ、じいさん。俺の魂と記憶を持つ魔族の事なんだが、そいつは【精霊武器】、使えるのか?」


「使えるじゃろうな。」


「そうか。」


「…お前さんの所為ではない。」


「そうは言っても、俺がそもそも死ななければこんな事にならなくて済んだ。それに、エルとリアはこんな事を望んでいないはずなんだ。」


「なら、お前さんが止めればよい。」


「そうしたいが力が足りない。あの【精霊武器】は異常だ。たった一振りでドラゴンを倒せてしまう。」


あの進化した状態の【精霊武器】は、ベヒーモスにもダメージを与えていた。


今の俺では太刀打ち出来ないベヒーモスを。


「では、私たちを強化して下さい。」


「さゆりか。急に出てくるなよ、ビビるだろ。」


「すみません。」


さゆりは、頭を下げて謝ってくる。


俺は、辺りを見渡した。


見渡したが、ありさは居なかった。


「ありさは、まだ出て来ませんよ。しなければならない事があるって言ってたので。」


「そうなのか。」


ありさ嫌われていなかった事にホッとしながらさゆりに聞く。


「それで、強化って何だ?」


「私たちには、熟練度と呼ばれる物がありますよね?」


「あぁ。」


「その熟練度は、新しい技能スキルを習得するのに使います。」


「でも、それのどこが強化に繋がるんだ?」


「確かに、新しい技能スキルを習得するだけでは強化には繋がりません。それでは技能スキルには、レベルがある事を知っていますか?」


技能スキルには1〜5までレベルがある。


「知っているが、どうすればレベルが上がるのかが分からない。」


「レベルを上げるには、技能スキルを使い続けなければいけません。」


「使い続けるって事は、魔力が相当必要になるって事だよな。それに時間だって。」


「アオバさんのおっしゃる通りです。本来ならね。」


「本来なら?何かあるのか?」


「あるんです。それはですね、あ、やっと来ましたね。ありさ。」


「遅くなった。でも、無事に完成した。」


「アオバさん、これです。この飴が、その何かなんです。」


「ん、飴?それで、何か変わるのか?」


「はい。変わります!なので、早くイムルさんを起こして下さい。」


「あぁ、分かった。」


俺は、さゆりに急かされながら、イムルを起こす。


「イムル、起きてくれ。」


「すぅー、すぅー、すぅー。」


俺は、イムルを揺らしたり、突いたりしているが、全く起きる気配がない。


「おーい、イムルー。起きないと、放っていくぞー。」


「何ですか?ご主人。」


イムルが起きなかったら、この言葉を使おう。


俺は、そう決めた。


「起きたか。ちょっとお前に用があるんだ。」


「こんにちは、イムルさん。早速ですが、あなたにこの飴を舐めてほしいのです。勿論私も、ありさも、アオバさんも舐めますよ。」


俺は、本当にこれで何か起こるのか?と疑いながら、舐めた。


イムル、さゆり、ありさも俺に続いて舐め始めた。


「なぁ、これ本当に意味あるのか?」


俺は、さゆりに聞いたのだが「………………。」返事が無い。


俺は気付いた。


さゆりだけではなく、イムルもありさも、下に俯き、喋らなくなっている事に。


「なぁ、お前ら。どうしたんだよ。」


「イムル。」


「…。」


「さゆり。」


「…。」


「ありさ。」


「…。」


どうなってるんだ?


俺は、じいさんに助けを求めようとしたのだが、出来なかった。


否、出来なかったのではなく、居なかったのだ。


じいさんが消えたのではなく、俺たちがどこかに移動していたのだ。


今、俺たちがいる場所は、見たことがある。


ここは、精神世界だ。


「ふふっ、成功です。アオバ兄さん、どうですか?何か、体に異変はありますか?」


「いや、全く。」


「そんな馬鹿な。アオバ兄さんの、飴だけ媚薬を混ぜたはずなのに。」


「媚薬なんて混ぜてたのか。それに、アオバ兄さんって何だよ。いつ俺はありさの兄になったんだよ。」


「ダメですか?」


やめろ、上目遣いで、首をかしげるな。


「それで、何で未だにイムルとさゆりは喋らないんだ?」


「我慢してるんですよ。人の事言えませんが。動けばイっちゃいますから。」


「は?………まさか。感覚共有か?」


「はい、そうですよ。」


俺は、理解した。


俺たちは、同じ擬似魂を使っている。


だから、俺たちは繋がっている。


あの飴は、俺たちの感覚を繋げる物だったんだ。


だから、俺が媚薬入り飴を舐めた事によって、彼女たちに媚薬の効果が現れたという事だ。


多分、俺に媚薬の効果が無いのは、何らかの技能スキルが関係してるんだろうな。


媚薬の効果って確か、主に性欲を高める薬、恋愛感情を起こさせるような薬で、惚れ薬とも称されていたはず。


つまり、俺は今かつてない窮地に立たされている。


早く、この精神世界から抜け出さないと。


じゃないと、彼女たちに何かされる。


だが、もう遅かった。


「ご主人〜。」


「アオバさん〜。」


「アオバ兄さん〜。」


「「「私と一緒に気持ちよくなろうね。」」」


やばい、顔を赤く染め、息が荒い彼女たちがどんどん近付いてくる。


逃げようとしても逃げられない。


運が悪いのか知らないけど、俺の後ろは壁だった。


「「「あむっ。」」」


彼女たちに、どこを舐められたとかは言わないが、俺はもう二度と手に入らない大事な物を失い、何かを搾り取られた。



で、そんなこんなで現実世界に戻った俺たちは、顔を合わせることが出来なかった。


あんな事があって、顔を合わせられる方がおかしいけどな。


「で、お前ら。俺に謝る事があるんじゃないのか?」


「「「ごめんなさい。調子に乗りました。」」」


「で、あの飴は、あれだけで終わりじゃないよな?もし、あれだけだったら、どうなるか分かってるよな?」


「それは、大丈夫ですよ。アオバさん。」


「ちゃんと、顔を見て言え。」


「あの、その…。」


「何だ?顔を見る事も出来ないのか?」


「はい、出来ません。」


「じゃあ、見なくていいから言え。」


「あの飴は、私たちとアオバさんの相性を確かめる為のものです。」


「それだけか?」


「はい。そうですよね、ありさ。」


「違うよ。あれは、私たちの技能スキルのレベルを最大まで上げる為に作った。さゆりに嘘をついていたし、嘘をつくように言っていた。」


つまり、さゆりは飴がレベルを最大まで上げる物だとは知らなかったという事になるのか。


それにレベルを最大まで上げるって、どれだけチート何だよ。


そう思いながら、「じゃあ、ありさ。あの媚薬は何のために混ぜ込んだんだ?」と言う。


「それは、そっちの方が面白いかなぁと思ってですね。でも、まさかあそこまでの効果があるとは思いませんでした。」


「よーし、分かった。ありさ、こっちに来い。」


「アオバ兄さん、目が笑ってないよ。」


「いやいや、そんなの関係ないから。こっちに来い。」


俺は、ありさを連れて外に出る。


「ご主人、行っちゃったね。」


「はい、イムルさん。ありさ、アオバさんに何されるんだろう。」


イムルも、さゆりも、いずれありさと同じように何かをされる事も知らずに、そんな事を言っているのだった。


で、ありさはというと。


気絶してます。


何をしたのかは、ご想像にお任せします。


現在のステータス。


南条 アオバ 15歳 男 レベル27

天職 錬成師

筋力 3000

防御 2900

敏捷 3100

器用 2950

魔力 3100

魔耐 3150

精神力 3200

技能 《スキル》 共通認識 錬成(+鉱物鑑定)(+精密錬成) (+鉱物分離・融合)(+複製)喰奪 胃酸強化 暗視(+透視)(+遠視) 感知 (+魔力感知)(+把握)空歩(+縮地)(+神速) 畜力(+魔力畜力)(+二重畜力)気配(+透明化)(+幻影) 毒耐性 麻痺耐性 石化耐性 硬質化(+付与) 再生 無効化 異次元 限界突破 魔力回復 威圧 念話 剣技 銃技 武術 超成長 生成魔法

加護 亜人の加護 (亜人達の特性を理解し、自分のものと出来る。全魔法適性 全魔法耐性 魔力操作(+魔力放出)(+魔力圧縮)(+魔力強化) 全身強化 錬成強化。)神の加護 (【神々の加護】と違って、体に馴染みやすい。全ステータス、+5000。全ての魔法、魔法陣などの、魔力を使ったものを、強制終了する。)

亜人武器 さゆり ありさ

称号 自由人 喰らう者 奪う者 神に認めらし者

全ての技能スキル、加護のレベル最大。


イムル 妖魔族 亜人・突然変異種 レベル37

主人 アオバ

筋力 3500

防御 4000

敏捷 3700

器用 3800

魔力 3900

魔耐 3850

精神力 3950

技能 《スキル》 物理耐性(+特殊耐性) 念話 魔力操作

加護 使い魔の加護(主人との距離が近ければ近いほど強くなる。主人のステータス×2.5を自分のステータスに+する。主人の技能スキルが使えるようになるが、効果は少し落ちる。)

称号 恋する乙女

全ての技能スキル、加護のレベル最大。


さゆり 13歳 女の子

熟練度 30500

主人アオバとの相性 130/100

筋力 +3000

防御 +3000

敏捷 +3000

器用 +3000

魔力 +3000

魔耐 +3000

精神力 +3000

亜人スキル 半減 擬人化 念話


ありさ 11歳 女の子

熟練度 30180

主人アオバとの相性 140/100

筋力 +3000

防御 +3000

敏捷 +3000

器用 +3000

魔力 +3000

魔耐 +3000

精神力 +3000

亜人スキル 効率 擬人化 念話








ステータスを変更する可能性があります。


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