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Dream of death

作者: 恋住花乃

「本日はお疲れ様でした。shrinerZの皆様。」

神社系ビジュアルバンド、シュライナーズの最初のワンマンは鹿島神宮で執り行われた。

一応、四人のシュライナーズのメンバーを紹介しておくと…

Umine(vo.)俺、田山(たやま)海音(かいと)。全国に数多くある吉田神社の中の一つの神主の息子である。俺もいつか、父さんみたいに祝詞あげるんだよな。因みに女形やってるぜ。


Hitoshi(Gt.)龍田仁…彼は努力家だ。元は浅間神社の神主。ツイキャスと呼ばれるウェブラジオで神社のPRをしていて、「ある閲覧者がギターで弾き語りしたらPRになるかもよ。」とコメントしていた。

そこで彼は猛練習して、素晴らしく上達したらしい。

彼にあったのは、北関東神社フォーラムであった。

俺と同じ歳で神主をやっていた。たくましい男だったよ。

フォーラムで泊まったバンガローで、持ってきていたギターを弾く彼の姿に惚れたよ。

そこで彼にアプローチした。シュライナーズに加入してくれないかと。

「趣味程度なら」とOKしてくれた。それが此処まで来るとは…


Mahiro(Ba.)藤原麻比呂…中部地方にある八剱神社の神主になるはずだったが、弟の比呂也にその座を譲った。もう一人の女形である。本人はシュライナーズに集中するつもりらしいが、俺の父、田山颯太がしきりに俺と共同神主になることを頼み込んでいる。

俺の父は男好きなところがあるからなぁ。

彼もツイキャスで見かけた神主系ベーシストとして活動していた。そして三顧の礼によって漸く招き入れた。そんな逸材である。

これでメンバーは以上である。

「ちょっと待った!」…あぁ、忘れていた。


Junji(Dr.)仁の知り合いであった鹿島神社の神主を務めている男で、本名は津田(つだ)澄治(すみはる)…ドラムの腕を磨くため半ば、受領と化している。彼のセンスは素晴らしく多くを彼が作詞作曲している。


そんな四人が集まるバンドであった。

ライバルには、お寺の住職の息子達で結成された『テンポーズjr.』というアイドルグループがあるらしいが見たことがない。


俺は、衣装のまま買い出しに行った。

そして、一通り用を済ませてから、外に出て帰ろうとした。

その時だ。不意に尻を揉まれたのだ。

犯人は女性であった。「尻固いですね」と一言。

叫ぼうと思っても呆気に取られて叫べなかった。

追おうと思ったが荷物が重く、じゃなかった。クッ…変態女子め。嫌な目を見せられたじゃねぇかよ。

つか日本人?俺は外国人であると心に言い聞かせた。

「大丈夫でしたか?」ある女性が話しかけてきた。

「あぁ、大丈夫ですよ。それより、アイツらは一体何なんでしょうか。」俺は女性に話し掛ける。

「なんだか良く分かりませんけど、最近増えてるみたいなんです。可愛い美少女の尻を揉む変態女子が。男子なら確実に警察呼べるんですけど、同性なのでそこがグレーゾーンなんですよね。」

「俺は男子だが、何かの情報がお尻から奪われてなきゃ良いんだがな。」

「お尻から情報が奪われる?ハハハッ…そんなことあるんでしょうかね?普通は脳波の測定だと思うんですけど。」

目の前のその女性の表情が歪んできた。脈アリだな。

「お前さん!尻に機械くっつけて何が楽しいんだ?」

「ふぇ?何の事ですか?」

「惚けても無駄なんだよ。お前達の目的は何なんだ?言ってみろ!」

「被害妄想も甚だしいですよ。」

「じゃあさっきから表情が歪んでるのはどうしてだよ。」

「そ、それは…あなたに一目惚れしたんです。」

「一目惚れで、目が左右に動くのか、早くここから逃げ出したいと思うのか?馬鹿じゃねぇの?お話にならん。警察呼ぶぜ!」

彼女を警察に通報した。

そして警察に逮捕された。彼女の仲間と共に。

結果的にシュライナーズは別な意味で有名になった。女子だと間違えられるほど美しいボーカリストのUmineのいるバンドだと。

後に、警察署の人から聞くところによると、彼女は思想犯であり、政府を転覆させるためにその機械を発明したが、総理大臣の娘に似ている俺に取り付けてしまったようであった。兎に角、平和が脅かされることがなくて良かった。













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