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死 7
「貴方……死達じゃないの……?」
「なんや?『ばるば』っちゅーんわ。ワシぁ知らん」
「……分かったわ、貴方、この世界に来て間も無いでしょ?」
何でや?『この世界』言うんわ……?
ここぁ異世界やっちゅーとんかいの……?
土田は頷くと、女は立ち上がった。
「こっちに来て」
手を引っ張られた。土田はそれに従い、樹海の茂みの中へ連れていかれた。
やがて、洞穴に着いた。
崖の絶壁の麓に出来た小さな洞窟だった。洞窟内から光が漏れている。
「入って」
土田は言葉通り、洞穴の中に潜り込んだ。メタボの土田にとっては狭かった。まだ奥に続いているようなので、どうにかして突き進む。
すると、突然大きな空間が現れた。