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死 3
「なんじゃあ、ここはぁあぁぁぁあぁぁぁ!!」
土田は叫んだ。腰に提げた日本刀が揺れた。
何処からも誰からも返事はない。
ーー糞、ここぁ何処じゃあ?
記憶を探っても、何も手掛かりは無かった。どうして此処にいるのかも、此処が何処なのかも全くわからない。
混乱したが、暫くすると整理がついた。
「……進もか…」
かったるく呟いて、土田は歩きだした。
土田は取りあえず、この樹海を抜ける事にした。
一歩踏み出す毎に粘り気のある土が靴に張り付く。
少し進むと、もしかしたら、俺は他の組の奴等に埋められかけたのではないか、と思いついたがすぐに撤回した。
理由のない、根拠のない全く机上の空論だった。