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死 2
すぐ右横にいた男が拳銃を構えていた。
銃口から射出された弾丸が土田の頭を貫いた。
「はぐぁ……!」
土田の視界が瞬間、赤に染まった後、黒に埋め尽くされた。
崩れ落ちる刹那、
兄貴!!兄貴!!
と声がしたが、口を開く事ができなかった。
土田は意識を失った。
それからいくら時が経っただろうか。
目が醒めた。
起き上がると、辺りに広がる余りの光景に愕然とした。
見知らぬ樹海のど真ん中で、土田は目覚めたのだ。
思わず、頭を抱えた。
なんでや、
なんでワイはこんな所におんねん?!
突然、焦燥に駆られた。