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狩りの極意 6
穴倉に連れ帰らされ、意識を取り戻した土田は沸々とした顔でジャックの話を聞いていた。
「死達《バルバ》」についての事だった。
「で、分かった?猪兄さん」おどけて聞くジャック。暗い穴の中をテーブルランタンが照らす。
「知らんが、んなもん」
「頑固だなぁ、もう一回言うよ。僕らが束になって掛かっても奴らの一人だって殺せない。それが死達」
「ワシゃ誰にも負けんわ」
「負けて殺されてここ|《辺獄》に来てんじゃあないかぁ」
黙る土田。ジャックがその顔を覗き込む。
「……僕の方が君より五倍強い自信がある」
何やと……?もう一回言ってみィや」土田が口を開く。
「ボ・ク・の・ほうが・強い♪」
土田の眉間の血管が切れた。
「何じゃあワレェェ!!調子乗んのも大概にせぇぇぇえぇ!!」
絶叫した。土田が椅子から立ち上がり、刀を抜いた。