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第三十九話 救援

シャドウクリーパーはすでにイエリスとグランの影に潜んでる。氷の槍は効かない。グランの盾で防ぐにも限界がある。


『巻き戻し』

氷の壁をつくっても破壊される。


『巻き戻しっ』

やはり、グランに頼りきりでは何も変わらない。


『......巻き戻し』

影を攻撃できてもダメージがあまりなく、きりがない。


『巻き......戻し』

頭痛がする。これで五十回。突破口が全然見いだせない。一体どうしたら。

いや、頭を使え。諦めるな。


いける......これなら


『巻き戻し!』

「イエリス!氷を...この空間全体に」


うっ寒い。でもシャドウクリーパーは寒さに耐えられずに死んだ。シャドウクリーパーは温度差で崩れる事を忘れていた。


一階層で死にそうになってどうする。五秒が通用しなくなったら終わりだ。このまま行くと途中で死んでしまうかもしれない。いや、そうならないようにしよう。ほんとに無理だったら逃げればいい。


もうクタクタだ。休憩したいけどここで休憩すると寒さで体力が奪われる。

二階層に行ってから休憩しよう。


二階層についたら、レンガでつくられた小さめの広間があった。三人なら十分広い。食料を持ってきていてよかった。食料といっても贅沢なものじゃない。固くて美味しくないパンと味気無いシチュー。それしかない。食べれるだけマシだが。


――敵が多い。多すぎる。倒してもきりがない。一体、一体そこそこの強さがありながら、あまりにも数が多い。このままでは、いずれ逃げ場をなくしてしまう。しかも氷が効きずらい氷のゴブリンだ。だからイエリスが一掃できない。俺の短剣ではまともに通らない。


このパーティはいつも思うが力不足すぎる。巻き戻しても数が戻るだけで全く意味がない。ゴブリンの攻撃ぐらい余裕で避けれる。


無視して三階層に逃げる。俺が魔法を使ってみる。とかも試したけどダメだった。そもそも魔法なんて使ったことがない。詠唱してみたが、詠唱だけで魔力切れを起こそうになったので辞めた。


――囲まれた。もう逃げ場がない。出てくるゴブリンは段々と強くなっていた。イエリスの魔法も俺の短剣も通らない。グランの盾の後ろにいても囲まれているので意味がない。ここで死ぬのか。そもそも来なかったら......。


――ヒュン


少し遅れて、ゴブリンが灰になった。一体誰がそれとも迷宮の仕業か。


目の前に立っていたのは、体のラインが見覚えのある女剣士。


......まさか。


いや、フェリだ。

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