第十五話 俺の戦い方
とてつもなく早く動いている人......
それはイエリスだ。
早いというより、無駄がないと言った方がいい。
フェリのような圧倒的な速さには憧れる。
だが、あれは俺にはできないだろう。
動きの無駄をなくせば攻撃を繰り出すタイミングが一段上がる。
……たぶん
問題は、その無駄がどこにあるのか分からないことだ。
今までは、
敵の位置を把握して、
移動して、
それから攻撃していた。
——これを、一度でできないだろうか。
巻き戻しで、ある程度の位置を把握する。
移動しながら、そのまま振りかぶる。
盗賊は反応できていない。
——これなら、いける。
当たった。
そう思った瞬間、剣は空を切った。
空が暗くなっている。
木に激突して、三時間ほど気絶していたらしい。
盗賊は、イエリスが追い払ってくれていた。
……動きは速くなった。
でも、まだ制御が足りない。
いや、違う。
当たったときのことしか、考えていなかったのか。
当たらなかったときに、
相手がどこにいて、
俺がどこに動くか。
そこまで考えていなかったんだ。
これからは、攻撃して終わりじゃない。
次の行動まで含めて、一つの動きとして考えよう。
明日からは、町を目指しつつ、
イエリスと修行をしよう。
——俺の戦い方を、形にするために。




